ドイツ・ニュルンベルクで開催される世界最大規模のオーガニック食品専門見本市 「BIOFACH 2020」にジャパンパビリオンを設置、日本産オーガニック食品を訴求

2020年01月28日

拡大するEUオーガニック食品市場、「発酵と職人技術」をコンセプトに13社が味噌、抹茶、煎茶などを出品

ジェトロは2020年2月12日(水曜)~15日(土曜)、ドイツ・ニュルンベルクで開催されるオーガニック専門見本市「BIOFACH 2020」にジャパンパビリオンを設置します(3年連続5回目)。
本見本市は約150か国・地域からバイヤーが来訪する、世界最大規模のオーガニック専門見本市です。味噌などの発酵調味料や、抹茶や煎茶など職人技が光る日本産オーガニック食品を扱う13社が出品。「日本の発酵と職人技術」をコンセプトに掲げ、日本産オーガニック食品の特長をバイヤーに訴求します。

1.拡大するEUのオーガニック市場

食品の安全性、環境問題への意識の高まりや遺伝子組換作物に対する抵抗感等を背景に、世界のオーガニック食品市場は大きく拡大しています。有機農業研究所(FiBL:The Research Institute of Organic Agriculture)によると、EUのオーガニック小売市場は2010年の180億ユーロから2017年の347億ユーロと7年間で約2倍近くに拡大し、米国に次ぐオーガニック市場規模を誇ります。さらに、EU圏内のオーガニック商品のインポータの数も2010年の2,856社から2017年の4,585社と7年間で約1.6倍になるなど増加を続けています。
2019年2月に発効された日EU経済連携協定(EPA)により、緑茶、味噌や醤油などの調味料の関税が即時撤廃されたこともあり、今後日本産オーガニック食品のEU圏内向け輸出に弾みがつくものと期待されます。

※スイスにあるオーガニック農業の分野で世界有数の研究機関の1つ。1973年設立。

EUオーガニック小売売上推移 [Million €]

EUオーガニック小売売上推移は、2010年180億ユーロ、2011年196億ユーロ、2012年209億ユーロ、2013年221億ユーロ、2014年240億ユーロ、2015年274億ユーロ、2016年309億ユーロ、2017年347億ユーロと7年間で2倍近くに拡大している。

出典:FiBLよりジェトロ作成

2.オーガニック専門見本市で確度の高い商談を実施

「オーガニック食品」とは、そもそも環境への負荷をできる限り少なくする方法で生産された食品のことです。本見本市では主催者側で出品物がオーガニックであることを審査するほか、環境への配慮から、会期中に使用できる容器類は洗って繰り返し使えるものの使用などが義務付けられており、参加する出品者、来場バイヤーはこうした主催者の方針を理解・賛同する者に限定されます。主催者の発表によると、前回の「BIOFACH2019」では、「来場バイヤーの97%が出品物等に満足」と回答しました。これまでのジャパンパビリオン出品者からも「目的意識の高いバイヤーが多い」「オーガニックに特化しているため、ターゲット層のニーズを調査しやすく、販売もスムーズ」といった声もあり、双方向の満足度が高く、確度の高い商談が可能な点が本見本市の特長になっています。

3.現地の嗜好に合わせた日本産オーガニック食品を出品

特定成分への耐性が弱い消費者のために作られた、「Free From」食品は嗜好の多様化、健康志向の高まりを背景に欧米を中心に爆発的な伸びを見せています。今回ジャパンパビリオンは、こうした現地のニーズに合わせて、ソイ(大豆)フリーの日本産有機味噌やカフェインフリーの日本茶(桑の葉茶)なども出品します。
これら商品を来場バイヤーにアピールするべく、ジェトロは出品者の食材を用いたレシピ開発、会期中の調理デモの実施をベルリン発のスタートアップ企業「Barkin’ Kitchen」に依頼します。同デモを通じて、バイヤーに出品物の活用を促し、成約の向上を図ります。

BIOFACH2019ジャパンパビリオン内でのフィンガーフード提供の様子

参考


ジャパンパビリオン概要

主催
:ジェトロ
会期
:2020年2月12日(水曜)~15日(土曜)
会場
:Exhibition Centre Nuremberg
参加企業
:13社・団体(別添参照)
参加規模
:216平方メートル
参加ホール
:Hall 4A

農林水産・食品部 農林水産・食品事業推進課 (担当:松尾、那須川)
TEL:03-3582-5546

ジェトロ・ベルリン事務所 (担当:望月)
Tel:+49-30-2094-5560