有機農業事情〔前編〕（ベトナム） －安全の「見える化」を武器に販路拡大するローカル企業－

　産地偽装や違法な農薬の使用など食の安全に対する懸念が高まっているベトナムでは、消費者側の防衛手段の一つとして有機栽培の農作物に注目が集まっている。先の報告（本誌2016年6月6日3090号、および2016年6月20日3092号参照、注）に続き、以下、欧米の有機およびトレーサビリティーの認証取得を機に、急速に消費者の支持を取り付けたベトナム企業Organicaの取り組みを2回にわたって紹介する。前編は、同社の成り立ちおよび海外の有機認証の取得で消費者から勝ち取った強力な支持基盤について。