株式会社 宇和島プロジェクト
【続】オリジナルブランド「MIKAN HAMACHI」で差別化。北米市場で販路拡大を実現
サービスご利用の背景
株式会社宇和島プロジェクトは、「宇和海の魚を世界に届ける」をコンセプトに、養殖ブリや養殖鯛の加工・販売を行っている。
愛媛県は全国有数のみかん産地として知られるが、同社は地域資源の有効活用に着目し、みかんジュース製造時に発生する搾りかすを飼料として活用した「みかんFISH」を開発した。
みかんに含まれる成分による酸化抑制効果に加え、ほのかな柑橘の香りが魚特有の臭みを和らげることから、従来魚が苦手だった消費者や若年層、女性層からも支持を獲得。さらに、食品副産物を活用した環境配慮型の商品として、「サステナブルシーフード」の取り組みとしても注目されていた。
同社はこれまで、「MIKAN HAMACHI」ブランドとして北米市場を中心に販路開拓を進め、レストランや小売店での採用拡大を実現してきた。しかし、さらなる成長のためには販売量の拡大だけでなく、ブランドの背景にあるストーリーや価値を消費者へ浸透させ、価格競争に左右されないブランドポジションを確立することが課題となっていた。
そこで同社はジェトロの「輸出プロモーター事業」を活用し、北米市場におけるブランド価値の向上と高付加価値市場の開拓に取り組んだ。
取組・支援
- ストーリーを武器に高付加価値市場を開拓
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支援開始から3年目を迎えた同社は、これまで十分に開拓できていなかった米国およびカナダ市場において、高付加価値レストラン向け販路の拡大に注力した。
特に特徴的だったのは、社長自らが現地へ赴き、「みかんブリ」「みかん鯛」の価値を直接伝える営業活動を展開したことである。
単に魚のサイズや価格を訴求するのではなく、といったストーリーを交えながら提案を行い、和食店だけでなく、フレンチ、イタリアン、フュージョンレストランなど、多様な高級飲食店への採用を目指した。- 愛媛県産みかんを活用した地域循環型の取組
- みかんFISH誕生の背景
- 環境負荷低減への貢献
- 味わいの特徴
- 北米市場を見据えたブランド価値の可視化
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また、輸出プロモーター(専門家)の助言を受けながら、北米市場向けのブランド表現も強化した。
現地バイヤーの意見を取り入れ、消費者が一目で「みかんFISH」と認識できるオリジナルパッケージを開発。みかんをモチーフとした親しみやすいデザインを採用するとともに、QRコードからブランド動画を視聴できる仕組みを導入するなど、店頭でブランド価値を伝える工夫を行った。
価格やスペックだけでは伝わらないブランドストーリーを、視覚的かつ分かりやすく訴求できる環境を整備した。 - 現地の声を商品提案に反映するマーケットイン戦略
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さらに、年間5回にわたる現地渡航を通じて、バイヤーやシェフとのコミュニケーションを重ね、求められる規格や商品情報、販売方法などを把握。市場ニーズを商品提案や販促活動へ迅速に反映する体制を構築した。
こうした継続的な情報収集と改善活動により、生産者のこだわりを活かした「プロダクトアウト」と、市場ニーズを反映した「マーケットイン」を融合した独自のブランド戦略を実現した。
成果・展望
継続的な現地営業活動と輸出プロモーターによる伴走支援の結果、「みかんブリ」「みかん鯛」のブランド認知は着実に向上した。
輸出プロモーター支援開始前の輸出実績は約7,700万円であったが、2026年には成約金額ベースで約16億円へと拡大。わずか数年で約20倍の成長を実現した。
また、現地ディストリビューターとの同行営業を通じてブランドストーリーを丁寧に伝えたことで、単なる価格競争に陥ることなく、「みかんFISH」の特徴や価値を理解したレストランへの採用が進んだ。
現在は加工施設の新設に加え、FSSC22000およびEU-HACCPの取得も進めており、品質保証体制のさらなる強化を図っている。
今後は、米国・カナダ市場での展開をさらに拡大するとともに、現地系大型スーパーマーケットや欧州市場への本格参入を目指し、宇和海発のブランド魚を世界へ届けていく方針である。
(みかんブリ」「みかん鯛」のストーリーを伝える動画を QRコードで表示
調理方法、顧客アンケートデータ等を リーフレットに記載
ディストリビューターと同行営業し、 シェフに商品の特徴、ストーリーを直接説明。
ご利用いただいたジェトロのサービス
株式会社 宇和島プロジェクト
愛媛県宇和島市
https://www.project-u.jp/ ![]()
代表取締役社長:木和田 権一
創業:2010年10月5日
事業内容:宇和海の漁船漁業者・養殖業者の経営安定のための需要創造・開拓、宇和海水産物の安定的販売チャネル開発、ブランド価値向上と安定供給、水産物を中心に食品の高付加価値化を目指す商品開発・加工技術向上、さらなる地産地消の推進と地域での職域づくり、宇和海水産物の海外輸出促進
2026年9月





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