マルヰ醤油株式会社
「五感で醸す」木桶を使った伝統製法を承継
伝統の木桶仕込みを世界へ。次世代と挑んだ海外市場開拓
サービスご利用の背景
マルヰ醤油株式会社は、長野県中野市に本社を置く醤油メーカーである。木桶を用いた伝統製法を受け継ぎ、豊かな風味を持つ醤油を中心に、各種たれ製品や加工食品の製造・販売を行っている。
同社は、国内市場の成熟化を見据え、将来にわたる企業成長の柱として輸出事業に着目した。海外市場への参入による新たな販路開拓だけでなく、次世代を担う二人のご子息が国際ビジネスを経験することで、経営人材として成長し、円滑な事業承継につなげたいとの構想もあった。
こうした経営ビジョンの実現に向けて、ジェトロの「輸出プロモーター事業」を活用し、本格的な海外展開への取組を開始した。
取組・支援
- 輸出を成長戦略として位置付け、体制を構築
-
支援開始当初、同社は輸出プロモーター(専門家)とともに、輸出に取り組む目的や将来像について入念な議論を重ねた。
その上で、重点市場の選定や販路開拓の進め方を整理し、具体的なアクションプランを策定。輸出を将来の成長戦略および事業承継につながる重要な経営課題として位置付け、計画的かつ着実な輸出活動を進める体制を構築した。 - 展示会・商談会を活用し海外販路を開拓
-
販路開拓においては、ジェトロ長野貿易情報センターや長野県輸出事業者協議会等との連携のもと、米国の日系スーパーマーケット、香港の現地系大手スーパーとの商談機会を獲得したほか、ジェトロ主催の海外バイヤー招聘商談会ではフランスの有力輸入卸売業者との商談を実施した。
また、台湾最大級の国際食品見本市「FOOD TAIPEI」のジャパンパビリオンへの出展をはじめ、国内外の商談会や展示会へ積極的に参加。輸出プロモーターによる事前準備から商談同席までの伴走支援を受けながら、販路構築と海外営業力の向上に取り組んだ。 - 環境変化に対応し、新たな営業手法を導入
-
さらに、新型コロナウイルス感染症の影響により対面商談が大幅に制限された際には、オンライン商談への対応や商品紹介動画の制作にも挑戦した。
輸出プロモーターの助言を受けながら新たな営業手法を積極的に取り入れ、海外顧客との接点を維持。変化する事業環境に柔軟に対応することで、継続的な販路開拓と海外顧客との関係強化につなげた。
成果・展望
支援開始当初、海外売上はほぼゼロの状態であったが、継続的な販路開拓活動の結果、支援終了時の2022年には海外売上約300万円を達成した。
さらに、支援を通じて蓄積したノウハウや海外営業スキルを活かし、自社主導による輸出活動を継続した結果、2025年度の海外売上は約800万円へと拡大。支援終了後も着実な成長を続けている。
また、2024年から本社工場の建て替えを進めており、2026年夏の竣工を予定している。これを機に、食品安全マネジメントの国際基準であるFSSC22000の取得にも取り組み、さらなる輸出拡大に向けた生産・品質管理体制の強化を進めている。
今後は、米国、香港、台湾をはじめとする既存市場での販売拡大に加え、海外取引先との協働による現地需要の掘り起こしにも取り組み、伝統製法が生み出す醤油の価値を世界へ発信していく方針である。
主な輸出商品
現社長(中)と事業継承を託す後継者(ご子息)
2026年に竣工予定の新工場社屋(FSSC22000認証取得予定)
ご利用いただいたジェトロのサービス
マルヰ醤油株式会社
長野県中野市
https://maruisyoyu.com/ ![]()
代表取締役:民野 博之
創業:1947年12月
事業内容:醤油、味噌、醤油豆、黒酢等の発酵調味料及び各種調味料の製造・販売
2026年9月





閉じる