磐乃井酒造株式会社
杜氏 佐藤 竜矢 氏
地域に支えられた小さな酒蔵が世界へ。オンライン商談を起点に海外販路を拡大
サービスご利用の背景
磐乃井酒造株式会社は、1917年に地元住民175名の出資によって設立された酒蔵である。醸造量250石という小規模な酒蔵でありながら、100年以上にわたり地域に根差した酒造りを続けてきた。
地元産の酒米や酵母を活用し、地域の食文化に寄り添った酒造りを実践。淡麗で飲み飽きしない酒質を特徴とし、地元の人々に愛される酒蔵として歩んできた。
一方で、国内市場の縮小が進む中、地域に支えられてきた酒蔵だからこそ、その価値を世界へ発信し、新たな成長機会を創出したいと考えるようになった。
地域の人々が誇れる酒蔵であり続けるため、本格的な海外販路開拓に着手し、ジェトロの「輸出プロモーター事業」を活用した。
取組・支援
- オンライン商談を活用した海外市場への第一歩
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支援開始当初は、新型コロナウイルス感染症の影響により、海外バイヤーとの対面接触が難しい状況が続いていた。
同社は、ジェトロや国税庁が実施する海外バイヤー向けオンライン商談会へ積極的に参加し、新たな販路開拓に取り組んだ。
輸出プロモーター(専門家)は商談資料の作成を支援し、英文資料のブラッシュアップを実施。商品の特徴だけでなく、酒蔵の背景や地域とのつながり、ブランドストーリーを分かりやすく伝える内容へ磨き上げた。
特に、純米大吟醸酒については、高品質でありながら地域の人々が日常的に楽しめる価格帯で提供していることや、若い世代が居酒屋や飲食店で楽しむ様子を写真とともに紹介するなど、海外バイヤーが具体的な消費シーンをイメージできる工夫を行った。 - ネットワークを活用した販路開拓
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オンライン商談や輸出プロモーターのネットワークを通じて、英国、米国、台湾、シンガポールなどのバイヤーとの接点を獲得した。
継続的な商談と丁寧なフォローアップを重ねた結果、実際の輸出へとつながり、リピート注文の獲得にも成功した。
さらに、香港および韓国市場についても商談を進めており、販路拡大の可能性を広げている。 - 現地市場でのブランド価値を検証
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コロナ禍収束後の2024年には、同社として初めて香港の見本市へ出展した。
現地ではインポーター候補企業と連携し、傘下のSAKE BARにおいて試飲イベントを開催。実際の消費者や飲食関係者の反応を確認しながら、市場ニーズや嗜好を把握した。
その中で、商品ラベルに使用している「真心」という言葉が中華圏市場で好意的に受け止められることも判明し、ブランド訴求における新たな可能性を見出す機会となった。
成果・展望
こうした取組の結果、支援開始前は中国向けのみであった輸出先が、商談中の案件を含めると約10カ国へと拡大した。
オンライン商談で培った提案力に加え、実際の海外展示会や現地イベントを通じて得られた経験は、同社の海外展開を支える大きな財産となっている。
また、輸出プロモーターによる伴走支援を通じて、自社商品の魅力を海外市場向けに分かりやすく伝えるノウハウも蓄積された。
今後は、現在進行中の商談案件の成約実現を目指すとともに、これまで培った営業力と情報発信力を活かし、新たな市場への挑戦を継続していく方針である。
地域の人々に支えられてきた酒蔵として、その価値と魅力を世界へ発信しながら、更なる海外販路の拡大を目指している。
輸出主力銘柄
海外のSAKE BARで普及活動
香港の見本市初出展
ご利用いただいたジェトロのサービス
磐乃井酒造株式会社
岩手県一関市
https://www.iwanoi.co.jp/ ![]()
代表取締役:阿部 徳彦
創業:大正6年10月(1917年)
事業内容:清酒製造・販売
2026年9月





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