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株式会社デビイ

10年前に断念した輸出に再挑戦。オリジナルデザインが生み出す高品質なソックスで勝負する

暮らしに笑顔を届ける雑貨として、ソックスやインテリア、キッチン雑貨などを自社オリジナルデザインで企画・生産・販売。「maison blanche」や「andè tokyo」といったオリジナルブランドのほか、「sundaymama」「décor」の直営7店舗を運営。

愛知県名古屋市ウェブサイト

展開国・地域：: ・2020年度米国、フランス
・2021年度米国、フランス
事業内容：: ソックスをはじめとする服飾雑貨、生活雑貨の企画・生産・卸／直営店舗の経営／オリジナルブランドmaison blanche / andè tokyo

代表取締役判治賢記氏

過去の失敗から得た学びを、輸出の再挑戦に生かす

当社は、ソックスをはじめとする服飾雑貨、生活雑貨を企画・生産しています。以前、陶器の海外輸出を始めたものの、2001年の米国同時多発テロの影響を受け、わずか1年で頓挫した苦い経験が当社にはあります。その時から海外輸出にはいつか再挑戦したいとの思いを抱いており、新輸出大国コンソーシアム事業のハンズオン支援に2019年度に応募しました。前回の教訓から、次に輸出に挑戦するときは、「布もの」「高単価」「消耗品」を扱おうと考えていたので、自社デザインのテキスタイルとMadeinJapanの高品質ソックスでの展開を決意しました。前回は、商品を気に入っていただいても、送料や関税を加味するとコスト高になりキャンセルとなる経験もあったことから、ハンドリングの手間や輸送コストをいかに抑えるかが課題でした。そうしたことから、欧州への輸出に際してはEPAを利用して関税が免税になりましたが、輸送コストも加味した価格設定には苦心しました。

オリジナルブランド「andè tokyo」のソックス

世界のトレンドの発信地、米国とフランスで展開

当社製品はデザインが売りであり、世界のトレンドの発信地で評価されれば、おのずと全世界にも波及すると考え、ハンズオン支援では米国とフランスを対象国に選定しました。厳しい出展審査をクリアして、家庭用品や衣料品の国際見本市「NYNOW®」や「AccentonJapan」、ラスベガスでの展示会に出展。経験豊富なハンズオン支援のパートナーには展示会にも同行いただき、現地情報の提供に加え、当社商品の特長やその訴求方法などについて助言いただきました。その一方で、事前の商標調査が不十分で、欧州での当社の一部ブランド名の使用が困難になるなど、海外ならではの苦労も経験しています。2020年以降、コロナ禍で海外渡航に制限がかかると、現地展示会への単独出展もかなわず、展示会後の販路開拓活動に支障が出ましたが、米国、フランスなどの現地ビジネスパートナーと共に、効果的なプロモーション施策の検討を進め、この状況を打開したいと考えています。

店舗の様子

自社のオリジナルデザインと品質が売り

当社のソックスは、デザインと品質の面で海外のお客様から評価をいただいています。デザインはすべて自社デザイナーによるオリジナルで、ソックスの柄の多さはトップクラスだと自負しています。また、サクラや浴衣、生け花や夏祭りなどの日本の伝統や文化をテーマにしたデザインも海外のお客様から好評です。さらに、自社でデザインした繊細な柄をソックスに反映させるのには高度な技術が必要となりますが、日本全国に協力工場を探し続け、納得のいくまでMadeinJapanの名に恥じない品質にこだわりました。海外展開は、「当社の商品・サービスで多くの人に笑顔になってもらいたい」という当社の経営理念「人・夢・笑顔」に通じるものであり、挑戦することで社員の士気も上がる点でも、メリットだと思っています。相応のコストや時間はかかりますが、失敗を恐れず、また失敗からも学びを得ながら、今後も前に進めていきたいと思います。

専門家からのポイント

サクラ、夏祭り、浴衣、着物、庭園といった日本ならではの絵柄を自社でデザインしたソックスは、世界最高峰のデザイン系展示会として名高いフランス「MAISON＆OBJETPARIS」や米国「NYNOW®」で欧米のバイヤーを魅了しています。これには現地ニーズの情報収集や分析といった徹底した同社の現場確認スタイルが関わっています。そのため海外展示会への同行支援やオンライン商談同席支援に心掛けました。今後、欧米での販売モデルを応用し、アジアへも商圏を拡大する予定です。

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新輸出大国コンソーシアム
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