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ベネズエラの野党指導者マチャド氏が帰国後初会見、早期選挙とNABEPとの契約の透明性求める
(ベネズエラ)
カラカス発
2026年11月04日
ベネズエラの野党指導者で、2025年のノーベル平和賞受賞者のマリア・コリーナ・マチャド氏は10月29日、25日の突然の帰国後初めて記者会見を開いた。帰国は自らの決断によるものとし、「今こそ国を癒やす時だ」と述べた(「エル・ディアリオ」紙10月29日付)。
同氏は、民主化への移行は不可逆的で、秩序ある平和的なかたちで進めるべきだと強調した。米国とパナマの支援に謝意を示し、マルコ・ルビオ米国務長官が推進する行程表は2027年の選挙実施を目標としていると説明した。海外に暮らす家族との再会や、全ての政治犯の釈放にも言及し、国民に団結を呼びかけた(「エル・ナシオナル」紙10月29日付)。
政府と2015年選出の国民議会(AN2015)との対話には参加していないものの、妨げることはせず、成果に基づき評価すると表明。最高裁判所(TSJ)と国家選挙管理委員会(CNE)の刷新、選挙日程の早期決定を求め、「選挙の日程こそ解放の日だ」と述べた。また、軍・警察の一部と連絡を取り、パナマで保管されている2024年7月の大統領選挙の投票所別集計表の写し(注1)を国内に持ち込む方針を示した(「エル・ピタソ」10月29日付)。
エネルギー政策では、暫定政権がノース・アメリカン・ブルー・エナジー・パートナーズ(NABEP)と締結した契約(注2)を含め、透明性の確保を要求した。民間投資には反対しないとした上で、公開入札、競争的な法的枠組み、国際仲裁、独立した国家炭化水素庁の設置を提案し、合法的に締結された契約は尊重すると述べた(「デシフラード」10月29日付)。
これに対し、与党側は反発した。デルシー・ロドリゲス大統領代行は、マチャド氏の帰国は妨害されておらず、一般市民と同様に空港から入国すれば「茶番」は避けられたと指摘した。ディオスダド・カベージョ内務・司法・平和相も、政権による政治的迫害を否定した上で、今回の帰国を「三流のサーカス」と批判した。
一方、米国のシンクタンク、カトー研究所は10月28日付の論考で、マチャド氏の帰国により民主化への移行が加速したと評価した。同論考が紹介した米国務省高官の説明によると、2026年末以降に新たなCNEが発足し、ロドリゲス大統領代行が大統領職の空席を宣言した後、6カ月以内に選挙が実施されるという。これに基づき、同研究所は2027年半ばにも大統領選挙が行われる可能性を指摘した(カトー研究所のブログ「Cato at Liberty」10月28日付)。
(注1)2024年7月28日の大統領選挙で、各投票所の投票結果を記録し、投票終了後に投票機から印刷された集計表の写し。野党側は全投票所の約85%に当たる集計表を収集・電子化し、これに基づけば、野党統一候補のエドムンド・ゴンサレス氏がニコラス・マドゥーロ氏を大差で上回ったとしている。一方、政権の影響下にあるCNEは、投票所別の集計表を公表しないままマドゥーロ氏の当選を発表した。このため野党側は、収集した集計表を、CNEの発表と実際の投票結果との相違、すなわち選挙不正を示す証拠と位置付けている。原本は政権側による押収や改ざん、散逸を避けるため国外に移され、2025年1月にゴンサレス氏からパナマ政府に引き渡された後、パナマ国立銀行の金庫で保管されている。
(注2)NABEPとの契約は、同社が米国と連携してマラカイボ湖周辺およびオリノコ石油地帯の17油田を操業するもので、契約本文や詳細な条件は公表されていない。NABEPによると、米国政府は同社の持ち分35%を保有し、国営石油会社PDVSAへの配分後、生産量の20%を原価で購入する権利を持つ。マチャド氏は、契約を見ておらず、国民にも内容が開示されていないとして、国家資源に関する契約として透明性を欠くと批判した。また、NABEPを率いるベネズエラ人実業家アレハンドロ・ベタンクール氏が複数国で重大な疑惑に関する捜査の対象となってきたと指摘し、同氏に対してはベネズエラの電力危機との関係を問う声もあると述べた。
(マガリ・ヨネクラ)
(ベネズエラ)
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