工業省がHV・PHEV・REEVの優遇策を検討、対象拡大には賛否

(インドネシア)

ジャカルタ発

2026年11月06日

インドネシアのムハンマド・サルムジ工業相は10月21日、ハイブリッド車(HV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、レンジエクステンダーEV(REEV)を対象とする財政・非財政面の優遇策を検討する考えを示した。工業省は今後、優遇策の実施に向け、関係省庁・機関、利害関係者との調整を進める。非財政面では、行政手続きの簡素化、都市部における奇数・偶数規制(注)の適用除外、専用駐車場、充電設備の整備などを例示した。財政面では税負担の軽減を検討するものの、優遇幅をバッテリー式電気自動車(BEV)向けと同水準にする必要はないとの認識を示した(10月21日付「アンタラ」)。

一方、優遇策の対象拡大を巡っては意見が分かれている。インドネシア自動車製造業者協会(ガイキンド)のジョンキー・スギアルト市場開発部門長は、HV、PHEV、REEVも自動車の電動化を加速させる一助になるとして、優遇対象の拡大を支持した。また、これらの車両は燃費性能に優れ、排気ガスの排出量が少ないほか、電気自動車(EV)用の一般充電設備(SPKLU)に全面的に依存しない点を利点として挙げた。これに対し、経済金融開発研究所グリーン・トランジション・イニシアチブ(INDEF GTI)のアンドリー・サトリオ・ヌグロホ氏(産業・運輸脱炭素化責任者)は、政府の限られた財源を、燃料を使用しないBEV向けの支援に集中すべきとの認識を示した(10月21日付「コンタン」)。

政府は、中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の上昇を背景に、エネルギー安全保障の強化を目的として、二輪・四輪の電気自動車を対象とする新たな優遇策を検討してきた。プルバヤ・ユディ・サデワ前財務相は、同優遇策を6月初旬から実施したいとの考えを示していたが(5月8日付「コンパス」)、現在も政府内で調整が続いている。

(注)ナンバープレート末尾の数字が奇数か偶数かに応じて、奇数日・偶数日に指定道路を通行できる車両を制限する交通規制。一部の都市で導入され、ジャカルタ首都特別州においては、土日祝日を除き、西部インドネシア標準時(WIB)の午前6~10時、および午後4~9時に適用される。BEVは適用対象外とされている。

(山田研司)

(インドネシア)

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