インドネシアで学生によるデモ、環境・経済・教育などの改革求める

(インドネシア)

ジャカルタ発

2026年11月04日

インドネシアで「青年の誓いの日(注)」に当たる10月28日、ジャカルタ中心部のホテル・インドネシア周辺で、インドネシア大学学生執行委員会(BEM UI)などの学生や市民団体によるデモが行われた。在インドネシア日本大使館は事前に、参加者が1,000人を超えると見込まれるとして注意を呼びかけていた。

デモに先立ち、BEM UIは、(1)森林・土地火災への対応と生態系の回復、(2)経済政策の改善と社会格差の縮小、(3)教育費の引き下げと教育制度の改善、(4)汚職撲滅と国家運営の改善、(5)人権と市民活動の場の保護の5項目を掲げる予定としていた。背景の1つには、プラボウォ・スビアント大統領とギブラン・ラカブミン・ラカ副大統領の政権について、特に雇用創出と経済成長に関する公約が期待どおり実現していないとの認識がある(10月28日付「コンタン」)。

政府広報庁(Bakom)のシャハガンダ・ナインゴラン長官は同日、「デモを含む学生の意見表明を、民主主義を維持する取り組みの一環として尊重する」と述べた。学生が提起した環境、経済、教育、法制度・統治改革、人権・民主主義などの課題について、政府の優先事項として具体的な対応を進めていると説明した。

環境面では、森林・土地火災への対応で6州に7万2,303人を動員し、10月25日までに個人244人と法人14社を容疑者として認定した。経済面では、2026年上半期の成長率が前年同期比5.45%、1~9月の投資実現額が1,539兆2,000億ルピア(約13兆8,528億円、1ルピア=約0.009円)に達し、219万人の直接雇用につながったとした。教育予算も2026年の757兆8,200億ルピアから2027年には824兆ルピアへ増額する。

一方、全ての問題が解決したわけではないと認め、学生の意見を政策改善に向けた重要な材料と位置付け、対話を継続する姿勢を示した(10月28日付「アンタラ」)。

(注)1928年10月28日に開催された第2回インドネシア青年会議で、国内各地の異なる民族や集団・組織に属する青年らが、1つの祖国、1つの民族、1つの統一言語を掲げる共同の誓約を採択したことを記念する日。同誓約は、インドネシアの独立に向けた統合を促したとされる(2013年10月25日付「通信・デジタル省」)。

(山田研司)

(インドネシア)

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