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イタリア、南部・島しょ地域向け研究開発支援プログラムに予算枠を上回る応募
(イタリア)
ミラノ発
2026年11月05日
イタリアの企業・メードインイタリー省は10月19日、研究開発支援制度である「スコペルタ・インプレンディトリアーレII(Scoperta imprenditoriale II)」について、募集開始初日の10月7日に337件の応募があり、助成金の申請総額が予算枠を上回ったと発表した。
本制度は、同省所管の持続可能な成長基金(Fondo per la Crescita Sostenibile)を活用し、イタリア南部や島しょ部を中心とした開発途上地域における研究開発投資を支援するもの。産業研究および実証開発に関するプロジェクトを対象とし、国家スマート・スペシャリゼーション戦略が定める重要基盤技術の開発を通じて、新製品・新プロセス・新サービスの創出や、既存の製品・プロセス・サービスの大幅な改善を目的とする。
予算規模は約5億500万ユーロで、対象地域はバジリカータ州、カラブリア州、カンパニア州、モリーゼ州、プーリア州、サルデーニャ州、シチリア州。いずれもイタリア北部と比べてGDPが低く、雇用環境が脆弱(ぜいじゃく)などの特徴をもつ。ジョルジャ・メローニ政権はイタリア南部の産業振興を重点政策の1つとして掲げており、政権発足から3年を迎えた2025年10月時点で、南部地域における公共事業投資は2022年同月比で61%増加している。本制度による支援は優遇融資と補助金を組み合わせたかたちで行われる。小規模企業の場合、対象経費の最大40%に相当する優遇融資に加え、最大40%の補助金を受けることができる。
同省によると、助成金の要望総額は総額6億3,540万ユーロに達し、申請者の88%超が零細・中小企業だった。また申請案件の約80%が共同プロジェクトで、そのうち77%超は大学や研究機関と連携している。地域別にみると、申請されたプロジェクトの約半数はナポリを州都とするカンパニア州で、プーリア州とシチリア州を合わせたプロジェクトで30%強を占めた。分野別では、「スマートかつ持続可能な産業」「エネルギー・環境」「健康・食・生活の質」に関する研究開発プロジェクトが中心だった。
なお、助成金の申請総額が予算枠を上回ったため、政府は募集開始の翌10月8日に申請受け付けを停止した。イタリアの経団連に相当するイタリア産業連盟(コンフィンドゥストリア)が本制度の活用を呼び掛けていたほか、大学・研究機関やイタリア宇宙機関(ASI)も本制度を紹介するなど、幅広い関係機関が後押ししていた。ただ、わずか2日で受け付け停止に至ったことは、研究開発支援に対する旺盛な需要を裏付けるとともに、予算面での制約の課題も浮き彫りになった。
(平川容子)
(イタリア)
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