中国、科学技術による商業・貿易振興に関する意見を発表

(中国)

北京発

2026年11月02日

中国の商務部など9部門は10月19日、「科学技術による商業・貿易振興に関する意見外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表した。科学技術による商業・貿易の革新的な発展を一層後押しし、強大な国内市場の構築を加速する。

同意見は、科学技術を活用し、(1)商品消費の質的向上、(2)サービス消費の拡大、(3)商流・流通網の円滑化、(4)未来のビジネス応用シーンの形成の4分野を重点的に取り組む方針を示した。人工知能(AI)やビッグデータなどの活用水準を高め、商業・貿易の全過程におけるスマート化・グリーン化・融合化を促進するとした。

(1)では、「AI+製造」特別行動(注1)の着実な実施を図るため、AI技術と製品の研究開発、設計、製造、マーケティングとの融合・深化を加速する。スマートフォン、パソコン、ロボットなどの供給を拡充するほか、企業による産業用大規模AIモデルやエッジAIなどを活用したフレキシブル生産システム(FMS)の構築やAIを活用した製品のカスタマイズを奨励する。また、スマート消費施設やサービスの県域(県が管轄する区域、注2)への展開を推進するとした。

(2)では、条件を備えた地域において、健康管理、薬事サービス、リハビリ・介護などへのAI活用や、スマート高齢者福祉施設の建設を奨励する。また、AIと拡張現実(AR)などの融合、多機能テレビや差し込み式小型セットトップボックス(STB、注3)の普及を加速する。また、AIやデジタルツイン(注4)を活用し、文化、観光、スポーツなどの知的財産(IP)の研究開発・設計を最適化するとした。

(3)では、スマート立体倉庫、スマート物流設備、無人配送などの普及を促進し、倉庫、配送、輸送全体のスマート化を推進する。また、企業によるデジタル技術を活用した店舗配置や仕入れ、販売、在庫管理などの最適化を奨励する。

(4)では、エンボディドAIを商業・貿易分野に導入し、家事サービスや商業物流などへの応用を拡大する。また、バーチャルリアリティー(VR)やデジタルツインなどを文化、観光、スポーツに活用し、これらの分野を融合した新たな消費シーンの創出を促進するとした。

(注1)中国の工業情報化部など8部門が2026年1月7日に発表した「『AI+製造』特別行動に関する意見」に基づく取り組み。製造業におけるAI技術の融合・活用を加速し、新質生産力を形成と、全方位・深層・高水準の新型工業化の推進を図る。

(注2)中国の行政区分は、省級、地級、県級、郷級の4つの階層で構成される。県域は、行政単位である県の管轄区域内の総称。

(注3)テレビやデジタルサイネージのディスプレーに接続して、映像やネットワークコンテンツを再生するための超小型の映像受信・再生端末。

(注4)現実空間のヒト・モノ・コトのさまざまなデジタルコピーをサイバー空間上に表現する先進技術。

(蔣春霞)

(中国)

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