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サウジアラビアの決済大手ペイタブス、同業シーペイを買収へ
(サウジアラビア、アラブ首長国連邦、中東・北アフリカ(MENA))
調査部中東アフリカ課
2026年11月04日
サウジアラビアの決済インフラ企業ペイタブス・グループ(PayTabs Group)は10月27日、サウジ中央銀行(SAMA)認可の決済会社シーペイ(SeaPay)の100%株式取得に向けた覚書(MOU)を締結したと発表した。買収を通じて決済インフラの強化や収益源の多様化を図るほか、2030年までにサウジアラビア国内で20万の加盟店を支援する目標を掲げている。こうしたフィンテック分野の事業拡大が進む中、中東・北アフリカ地域(MENA)ではスタートアップへの投資・資金調達が続いており、資金調達総額でサウジアラビアが国別トップとなった。
アラブ首長国連邦(UAE)の調査会社マグニット(MAGNiTT)が公表した「MENA Venture Capital:The Q3 2026 Update
」によると、2026年第3四半期(7〜9月)のMENAのベンチャーキャピタル(VC)市場では、大型案件が資金調達を下支えした。ただし、2026年1~9月期でみると、海外投資家の参加減少などを背景に、投資家活動は全体として鈍化した。資金調達額は前年同期比7%減で、案件数は33%減と大幅に落ち込み、資金が少数の案件へ集中する傾向がみられた。また、M&A活動も前年同期比26%減となり、流動性の低下が続いている。
スタートアップ支援プラットフォームのワンダ(Wamda)が10月12日に公表した四半期データによると、2026年第3四半期のMENA地域のスタートアップによる資金調達総額は145件で16億5,000万ドルとなり、資金調達額は前四半期比で2.1倍に増加した。ただし、前年同期の45億ドルと比べると約63%低い水準にとどまる。国別ではサウジアラビアは62件、約10億ドルを調達して域内首位となり、UAEが41件、5億700万ドルと続いた。このうち、サウジアラビアのデジタル決済企業バルク(barq)がシリーズAラウンド(注)で3億2,950万ドルを調達し、企業評価額が18億5,000万ドルに達した。さらに、同国の後払い決済サービスのタビー(Tabby)、融資プラットフォームのレンド(Lendo)による大型案件が牽引し、3件で同国の四半期調達額の約4分の3を占めた。
(注)投資家が企業に投資する段階で、シードステージから今後の成長が見込まれる段階の最初の本格的投資ラウンドを「シリーズA」とし、追加出資の都度「B」「C」とアルファベット順で表現される。
(林憲忠)
(サウジアラビア、アラブ首長国連邦、中東・北アフリカ(MENA))
ビジネス短信 779a2801708411c0





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