サウジアラビア政府、2027年国家予算編成案を発表

(サウジアラビア)

リヤド発

2026年10月07日

サウジアラビア政府は9月30日、2027年国家予算編成案PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を発表した。2027年の歳出見込み額は1兆3,920億リヤル(約57兆9,072億円、1リヤル=約41.6円)で、2026年予算編成時比6.0%増、2026年歳出見込み比3.0%減となった。一方、歳入見込み額は1兆2,020億リヤルで、2026年予算編成時比4.8%増、2026年歳入見込み比1.0%増となった。財政赤字については、GDP全体の約3.6%の1,910億リヤルと試算した(添付資料表参照)。

2026年のGDP成長率は、石油部門がマイナス21.8%と大幅なマイナス成長となることが大きく影響し、マイナス3.6%を見込む。非石油部門は3.2%のプラス成長となる見通し。労働市場の指標は良好で、2026年第2四半期(4~6月)のサウジアラビア人の失業率は過去最低水準の6.5%を維持した。また、民間部門によるサウジアラビア人雇用数は約270万人に到達し、2025年第2四半期比で約19万人増加、7.7%の成長率となった。

ムハンマド・ビン・アブドゥッラー・アール・ジャドアーン財務相は、2027年予算編成案は、継続する不確実性および地政学情勢の急速な進展という世界的経済情勢を踏まえる必要があると強調した。サウジアラビア政府は変動要因に対処する能力を強化し、開発および戦略的優先事項への支出を継続しつつ、財政の持続可能性と強固な財政基盤を維持するため、長期的な視点に基づいて財政を管理し続けているとした。また、財政赤字は持続可能な水準の公的債務と十分な財政準備金を維持することで、成長の支援、変化への適応、危機や緊急時のニーズへの対応を可能にするという財政政策であると説明した。

サウジアラビアの国家改革戦略「サウジ・ビジョン2030」によって、経済基盤の多角化、ビジネス環境の改善、民間部門の役割の強化が進んでいる。また、政府は中期債務戦略の枠組みに基づき、中期的に、債券・スクーク(注)・融資の適正なコストでの発行を通じ、国内外の公的・民間資金調達活動を継続する意向。加えて、プロジェクトファイナンス、インフラファイナンス、輸出信用機関を通じた政府の資金調達活動の拡大を図る方針だ。

(注)スクーク(イスラム債)とは、利子を生じさせる社債を取り扱うことができないイスラムの投資家や発行体でも取り扱うことができる、イスラム法を順守した金融商品。

(平田若菜)

(サウジアラビア)

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