第2四半期のGDP成長率は前年同期比2.0%、前期比では2年ぶりのマイナス成長に
(アルゼンチン)
ブエノスアイレス発
2026年10月05日
アルゼンチン国家統計センサス局(INDEC)は9月17日、2026年第2四半期(4~6月)の実質GDP成長率が前年同期比で2.0%、前期比(季節調整済み)でマイナス0.6%だったと発表した(添付資料図参照)。前期比でマイナスとなったのは、2024年第2四半期にマイナス0.4%を記録して以来。主に民間消費の減退がマイナス成長の要因となった。前年同期比の成長率は、7四半期連続でプラス成長となり、輸出の拡大と輸入の減少がGDP全体の押し上げ要因となった。
GDP成長率を需要項目別(前年同期比)にみると、輸出が13.7%増で経済成長の牽引役となった(添付資料表参照)。民間消費も増加したが成長率は0.4%にとどまり、前期の3.1%からは減速した。一方、総固定資本形成(投資)はマイナス11.1%と大きく減退した。内訳をみると、輸送機器分野への投資が22.1%減、機械・設備への投資が15.2%減、建設投資が0.1%減、その他の建設投資(注)が8.2%減だった。輸入は、消費の低迷と投資の減退を反映して8.6%減と、2期連続のマイナスとなった。
GDP成長率を産業分野別(前年同期比)にみると、漁業が44.7%増、鉱業・採石が16.4%増、農業・牧畜・狩猟・林業が6.9%増と好調だった。一方、製造業は2.1%減と、4四半期連続のマイナスになった。前期の1.8%減から減少幅は拡大している。
今後の見通しについて、政府が9月15日に国会に提出した2027年度予算案によれば、政府は2026年のGDP成長率を3.0%と見通している。しかし、中央銀行が民間エコノミストらを対象に毎月実施している、マクロ経済指標の予測に関するアンケート調査(REM)の8月の最新調査結果をみると、2026年の成長率予想(回答の中央値)は2.1%で、6月の調査結果(3.0%)から下方修正されている。また、INDECが9月24日に発表したGDPの月次先行指標である経済活動推計指数(EMAE)によると、7月は前年同月比でマイナス1.4%、前月比でマイナス2.9%と大幅に落ち込んだ。前月比で3%に近い落ち込みを示したのは2020年4月以来だ。
この発表を受けて、ルイス・カプート経済相は9月25日付の自身のX(旧Twitter)で、製造業ではガス供給量が減少したこと、平均を上回る降雨・降雪で建設業・鉱業および一部サービス業が影響を受けたこと、さらに、一部業種ではサッカー・ワールドカップ(6月中旬から7月中旬開催)の影響で労働時間が減少したことなどを、7月のEMAE減退の要因として挙げた。9月24日付現地紙「ペルフィエル(電子版)」は、7月のEMAEは予想を上回る落ち込みだったが、8月はわずかな持ち直しが見込まれ、9月にかけて顕著な改善がみられる可能性があると、現地エコノミストらの分析を伝えた。
(注)自家建設、農業関連施設の建設および石油井戸の掘削・建設が含まれる。
(山木シルビア)
(アルゼンチン)
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