ベルギー連邦政府、対内直接投資審査制度の年次報告書を発表

(ベルギー、米国、英国、カナダ、スイス、中国、アイルランド)

ブリュッセル発

2026年10月07日

ベルギー連邦政府は9月7日、対内直接投資審査制度(2022年6月6日記事参照)の年次報告書(2025-2026年版)を発表した(プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。連邦間審査委員会(ISC、注)は、2025年7月1日~2026年6月30日までの期間に191件の届け出を受理した。このうち162件を承認し、27件は審査継続中としている。報告書によれば、同期間中に投資を不承認とした事例はなく、2件については是正措置の実施を条件として承認した。

分野別にみると機密情報・個人データ関連が43件で最多となり、エネルギー(28件)、デジタルインフラ(13件)、医療(13件)、デュアルユース関連(12件)が続いた。投資元国別では、米国(91件)が最大で、英国(46件)、カナダ(12件)、スイス(12件)、中国(8件)が続いた。

一方、現地法律事務所Bird&Birdの9月15日付の記事によると、中国のGDATグループの支配下にあるアイルランドのGDヘリコプターファイナンス(GDHF)によるベルギーのヘリコプター運航会社NHVの買収計画について、ISCが禁止措置を講じたという。ISCの決定内容は公表されていないが、中国資本が関与する投資案件に対する初の禁止措置とみられている。NHVは8月5日、ISCの決定を受け、GDHFによる買収計画が実現しないことを公表した。現地経済紙「レコー(L’Echo)」によれば、NHVは、ベルギー連邦国防省と連邦警察が調達する新型ヘリコプターH145Mの整備を担う有力候補とみられていた。連邦政府のクラランバル経済相は同紙のインタビューで、「ベルギーの国家安全保障および戦略的利益に対するリスクが認められ、それらを十分に軽減するための措置が講じられていないと判断されたため、不承認を決定した」と説明している。

(注)Interfederal Screening Committeeの略。連邦政府と各地域政府、関連機関の代表者から構成される共同のスクリーニング委員会。

(大中登紀子)

(ベルギー、米国、英国、カナダ、スイス、中国、アイルランド)

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