ハマス攻撃から3年、イスラエルで追悼行事、総選挙では対応評価が争点に
(イスラエル、パレスチナ、レバノン、イエメン、米国、イラン、中東)
テルアビブ発
2026年10月08日
イスラエルでは、2023年10月7日のハマスによる大規模攻撃(2023年10月10日記事参照)から3年を迎えるにあたり、10月5日から各地で追悼行事が行われた。エルサレムでは政府主催の国家追悼式典が開催されたほか、10月7日にはガザ周辺地域やテルアビブなどで犠牲者や人質を追悼する行事が行われた。
10月7日の犠牲者を追悼する記念施設「ノバ・メモリアルサイト」(ジェトロ撮影)
この3年間でイスラエルを取り巻く安全保障環境は大きく変化した。イスラエルはガザ地区での軍事作戦に加え、レバノンのヒズボラや(2024年9月24日記事参照)、イエメンのフーシ派との戦闘に対応し(2024年7月24日記事参照)、2026年2月末には米国とともに対イラン軍事作戦を開始した(2026年3月2日記事参照)。その後、戦闘は湾岸地域全体に波及し、中東情勢に大きな影響を及ぼしている。
イスラエル側から望むガザ市街地(ジェトロ撮影)
こうした中で10月5日にエルサレムで行われたイスラエル国防軍・治安機関の戦没者・殉職者を追悼する国家追悼式典
で、ベンヤミン・ネタニヤフ首相は「ガザにハマス統治は存在させない」と述べた。また、2023年10月7日の襲撃を「イランの枢軸によるイスラエル破壊計画の始まり」と位置付け、「われわれはその計画を段階的に打ち砕いた」として、過去3年間の軍事作戦の成果を強調した。さらに、「まだ達成すべき任務が残っている」として、ハマス、ヒズボラ、イランへの対応を継続する考えを示した。
一方、10月27日に予定される総選挙では、2023年10月7日のハマスによる攻撃への対応や戦後の国家運営が争点となっている。「エルサレム・ポスト」紙は10月5日付の記事で、有権者は10月7日の責任の所在や戦後の国家運営、安全保障政策などを強く意識して投票することになると指摘している。
テルアビブ中心部に残る「2023年10月7日」のモニュメント(ジェトロ撮影)
野党勢力の有力候補で、ヤシャール党を率いるガディ・アイゼンコット党首は、ビヤハド党のナフタリ・ベネット元首相、イスラエル・ベイテイヌ党のアビグドール・リーベルマン党首、デモクラッツ党のヤイル・ゴラン党首らとともに、政権交代後の最優先課題として国家調査委員会の設置を掲げている。また、チャンネル12が10月5日に公表した世論調査で、アイゼンコット氏率いるヤシャール党が23議席とネタニヤフ首相率いるリクード(21議席)を上回った一方、いずれの陣営も議会過半数の61議席には届かないとの見通しが示されている。
イスラエルの軍事衝突の関連情報は、イスラエルとハマスの衝突の特集、イスラエル・米国とイランの衝突を巡る中東情勢関連情報を参照。
(中溝丘)
(イスラエル、パレスチナ、レバノン、イエメン、米国、イラン、中東)
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