第4回アフリカ・グリーン水素サミットが開催、EUやアフリカ開発銀行がプロジェクト支援を発表

(南アフリカ共和国)

ヨハネスブルク発

2026年10月01日

南アフリカ共和国政府は9月15~16日にケープタウンで、第4回アフリカ・グリーン水素サミット2026(AGHS 2026)を開催した。本サミットでは、水素プロジェクトが計画段階から実施段階への転換期にあることが強調され、南アを中心とするグリーン水素のプロジェクト、資金調達、政策に関する発表が行われた。AGHSは2022、2023、2025年に開催され、2026年が4回目の開催となった。政府関係者、投資家、エネルギー、業界リーダーなど1,000人以上が参加(招待制)した。

EUは、2,050万ユーロの助成金制度を発表した。ドイツ復興金融公庫(KfW)と南部アフリカ開発銀行(DBSA)が共同で実施する本助成金は、初期段階のグリーン水素プロジェクトの資金調達と実施を支援することを目的としている。さらに、EU、オランダ、デンマークは、技術支援や人材育成のために3,730万ユーロの支援を発表した。

アフリカ開発銀行(AfDB)は、ドイツ連邦経済協力開発省(BMZ)の支援を受けたアフリカ持続可能エネルギー基金(SEFA)が、南アのサルダナ水素プロジェクトやナミビアのハイフェン・プロジェクトを含む、アフリカの水素プロジェクト4件に2,000万ドルの助成金を配分すると発表した。これらのプロジェクトは、合計で230億ドルの投資ポテンシャル、20ギガワットの再生可能エネルギー発電能力を有している。南アのエネルギー大手サソールは、サソールバーグ製油所で生産されたアフリカ初の商業利用可能な持続可能な航空燃料(SAF)を、南極探検などの企画を有する旅行会社ホワイトデザートに供給することを9月15日に発表した。サソールはグリーン水素事業への取り組みも進めており、サソールバーグでグリーン水素実証プロジェクトを開始し、2023年には初のグリーン水素を生産した。また、ナトレフ製油所では、SAFを含む主要燃料生産経路における製品の持続可能性認証(ISCC+)を取得している。

世界全体の水素プロジェクトが高コストで需要が伸び悩み、政策支援の変更などにより計画の中止・遅延が相次ぐ。本サミットのパネルディスカッションでは、長期のオフテイク契約の必要性や大規模な商業化の可能性について議論が行われた。また、水素開発は輸出だけでなく、南ア国内や南部アフリカの地域サプライチェーンの構築も同様に重要であることが強調された。

(トラスト・ムブトゥンガイ、多崎央)

(南アフリカ共和国)

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