上海米国商会が調査報告書を公表、事業見通しは大幅改善、中国国内の競争激化が最大の課題
(中国、米国)
上海発
2026年10月02日
中国の上海米国商会は9月10日、2026年の中国ビジネスに関する報告書の概要
を公表した。同報告書は、上海米国商会の会員企業を対象に実施した調査(注)に基づく。調査によると、回答した会員企業の業績や事業見通しが大幅に改善した一方、「中国国内での競争激化」が最大の経営課題として浮上したことが明らかになった。
発表によると、2025年に黒字を確保した企業の割合は前年比7ポイント上昇の78%で、2019年以来の最高水準となった。また、今後5年間の中国事業見通しについて「楽観的」と回答した企業は17ポイント上昇の58%だった。中国のビジネス環境について透明性があると回答した企業は7ポイント上昇の55%となった。
投資面でも改善がみられた。2025年に中国への投資を増加させた企業は28%と過去4年間で最高となった。また、中国向け投資を他国・地域へ振り向けた企業の割合は39%と近年で最も低い水準となった。投資の振り分け先(複数回答)では、東南アジアを選択した企業が48%と引き続き最多で、米国を選択した企業は前年比11ポイント上昇の29%となった。
事業上の課題(複数回答)については、「中国国内での競争」が前年比5ポイント上昇の68%となり、2022年以来初めて首位になった。一方、「米中関係の緊張」を挙げた企業は13ポイント低下の53%となった。中国市場における競争環境の変化が、地政学的リスクを上回る経営課題として認識されていることがうかがえる。
事業戦略では、米国を含む世界市場へ中国から供給する「In China for the World」が29%で最も多く、「In China for China」(24%)を上回った。米国を除く世界市場へ供給する企業の割合22%となり、2年前の調査から倍増した。また、回答企業の4分の3が「中国での事業展開が米国本社事業にも利益をもたらしている」と回答している。
研究開発(R&D)については、中国でR&Dを行う企業の半数が2026年に関連投資を拡大する予定と回答した。他方で、46%の企業が本社による一定の技術・研究開発活動の制約を受けていると回答しており、中国市場をイノベーション拠点として重視する一方、管理強化の動きも続いている。
(注)本調査では、約1,000社の上海米国商会会員のうち、262社が回答した。
(宋青青)
(中国、米国)
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