韓国政府、スタートアップの成長支援に向けた規制合理化案を発表

(韓国)

ソウル発

2026年10月28日

韓国の中小ベンチャー企業部は10月23日、スタートアップの成長を支援するための「創業企業の規制合理化案」を規制合理化委員会第2回全体会議に上程し、議論したと発表した。

人材や規制情報などが十分でないスタートアップにとっては、規制への対応は容易ではない。新産業を牽引するスタートアップ業界は、規制緩和を喫緊の政策課題と認識している。

こうした状況を受け、中小ベンチャー企業部は関係省庁との協議を経て、「創業・成長・再挑戦」の創業企業のライフサイクルに合わせて、「より多くの挑戦、より速い成長、より広い機会」を下支えする規制合理化推進策を策定した。

主な内容は次のとおり。

(1)画一的・硬直的な創業支援基準の改善

  1. 兵役・出産などやむを得ない理由で事業を中断した場合でも、最長5年の範囲内で「中小企業創業支援法」に基づく創業支援事業を受けられるよう特例を新設する。
  2. 業歴が3年未満の創業企業については、財務健全性要件を事前の申請要件ではなく、選定評価時の審査基準とする。
  3. ベンチャースタジオ方式(注1)で設立された企業については、アクセラレーターの出資比率が50%を超える場合でも創業企業として認定し、「中小企業創業支援法」に基づく各種支援の対象に含める。

(2)創業企業の金融取引および投資環境の改善

  1. 銀行ごとに異なる限度制限口座の解除基準を標準化し、創業企業が制限解除に必要な条件を証明しやすいよう制度を改善する。
  2. 母体ファンドの標準規約を改正し、子ファンドの満期延長に際し、従来の全員の同意に加え、一定水準の出資者の同意による延長も可能とするように改善する。
  3. 「ベンチャー企業法施行令」を改正し、創業・ベンチャー専門の私募ファンド、ベンチャー企業投資信託を追加するとともに、将来的には資産運用会社まで段階的に拡大することを検討する。
  4. 「専門評価制度運営指針」を改定し、複数評価の際の共通提出資料と標準提出様式を整備する。

(3)創業経験に基づく再挑戦の活性化

  1. 「誠実経営評価制度」(注2)を改編し、再創業関連の特例を補完することで、実質的な負担の軽減・支援機会の拡大を図る。
  2. ビジネスモデルが頻繁に変更され、新規企業の設立が頻繁に行われる創業の現場に適用できるように「中小企業創業支援法施行令」を改正し、創業支援の対象外となる事由を緩和する。
  3. 法人代表者および創業準備の経歴などについて、「挑戦・創業経歴書」の発行が可能な認証体系を新設する。また、統合経歴証明サービスと連携し、照会および統合管理・活用ができるように改編する。

(注1)創業企画者などが人材や資本を提供し、起業家とともに新会社を設立する方式。

(注2)「誠実経営評価制度」は、韓国の再挑戦支援制度をいう。

(小野淳一)

(韓国)

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