米FRBは政策金利を据え置き、前回引き上げの影響を見極め

(米国)

ニューヨーク発

2026年10月30日

米国連邦準備制度理事会(FRB)は10月27~28日に連邦公開市場委員会(FOMC)を開催し、市場の予想(注)どおり、政策金利のフェデラル・ファンド(FF)金利の誘導目標を3.75~4.00%に据え置くことを賛成10票、反対2票で決定PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した(添付資料図参照)。

今回公表された声明文PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)の前回(注2)からの変更点は、(1)景気拡大のペースに関する評価を「底堅い」から「強い」へ上方修正したこと、(2)インフレ率を委員会の目標である2%へ適時に回帰させる上で、「適切な政策スタンスを判断するためにはさらなる情報の蓄積が必要」との文言を追加したこと、の2点だ。据え置きに反対したのはリサ・D・クック理事とベス・M・ハマック・クリーブランド連邦銀行総裁の2人だった。いずれも0.25ポイントの引き上げを主張した。

会見において、インフレ率が目標を超えているにもかかわらず、今回は政策金利を据え置いた背景について、ケビン・ウォーシュFRB議長は、2%インフレ目標の達成に向けた新たな政策戦略が効果を示し始めているものの、物価安定はなお実現しておらず、今後のデータから影響を見極めながら適切な金融政策対応の要否を判断する考えを示した。

さらに、会見では、2027年および2028年のFOMCの運営方法を変更すると説明した。FOMCの開催回数は引き続き8回が適切であるとしながらも、2027年はそのうち1回を金融政策の基本戦略の検討に専念する会合とし、金融政策の決定や声明の公表は行わないとした。また、2028年については8回のうち2回を同様の会合に充てる方針を示した。

(注1)現地時間2026年10月27日時点のFed Watchによると、据え置き確率は90.6%だった。Fed Watchはシカゴマーカンタイル取引所(CME)の政策金利予測ツールで、金利先物価格から政策金利の利下げ・利上げ確率を算出する。

(注2)前回(9月)会合の議事録PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)によれば、前回参加者は、インフレ率が依然として高水準にあり、ここ数カ月においてインフレを低下させるための十分な進展はみられていないと指摘するとともに、原油および石油精製製品の価格を押し上げている継続的な地政学的情勢の変化や人工知能(AI)関連投資の急増がインフレ圧力に寄与しているとの認識を示したとされている。前回会合ではこうした認識の下、政策金利が0.25ポイント引き上げられた。

(當麻江美)

(米国)

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