ワルシャワで日本産米セミナー、カレーとおにぎりで活用法を提案

(ポーランド、日本)

ワルシャワ発

2026年10月23日

ジェトロは10月5日、日本食レストラン海外普及推進機構(JRO)と連携し、ワルシャワで日本産米の輸出促進を目的としたセミナーを開催した。日本食レストラン関係者や食品輸入・卸売事業者など約20人が参加した。

写真 試食するセミナー参加者(ジェトロ撮影)

試食するセミナー参加者(ジェトロ撮影)

ポーランドによる日本産精米の輸入量はまだ少ないものの、拡大傾向にある。国連貿易統計によると、2025年のポーランドの日本産精米の輸入量は約153トンとなり、前年比約66%増となった。ポーランドではすしをはじめとした日本食が広く提供されているが、比較的安価なベトナム産日本米が導入されているケースも少なくない。市場価格をみると、新潟産コシヒカリが5キログラム(kg)で180ズロチ程度(約7,380円、1ズロチ=約41円、10月6日付中央銀行レート)であるのに対し、ベトナム産日本米は5kg当たり60ズロチ程度と3分の1の価格だ。

セミナー前半ではジェトロが、日本食には日本産米が適しており、冷めてもおいしさを維持できることを説明した。あわせて、既に欧州向けの流通ルートが確立されており、各種規制にも対応済みであることをアピールした。

続いてカレー食品メーカーから、日本のカレーの特徴や材料、食習慣などを紹介した。他地域のカレーとは異なって粘り気があり、うまみも多く含まれている点が特徴的であると強調し、好みに合わせてレシピを自由にアレンジできることを伝えた。

後半は、和食レストランでの勤務経験を持つシェフが調理を実演し、ビーガン(注)にも楽しんでもらえるカレーライスとして、植物性食材を使った精進だしでうまみを引き立てる工夫を提案した。さらに、福神漬けの代わりにキュウリの浅漬けを添えたり、エリンギのカツをトッピングしたりするなど、現地の食のトレンドや入手しやすい食材を取り入れたアレンジも紹介した。そぼろおにぎりも試食してもらい、日本産米をカレーライス以外のメニューにも活用できることを示した。

写真 (左)シェフ提案のエリンギのカツをトッピングした一皿、(右)日本産米をそぼろおにぎりに(ともにジェトロ撮影)

(左)シェフ提案のエリンギのカツをトッピングした一皿、(右)日本産米をそぼろおにぎりに(ともにジェトロ撮影)

試食後のアンケートでは、日本産米の味や食感を評価する声が相次いだ。「米は食感も味も非常に良かった」「弾力があり、粘り具合もちょうどよかった」「無洗米は入手しにくいため貴重だ」といった意見が寄せられた。

既に日本産米を使用している参加者からは「試食した米は非常に高品質で、すぐに使用したい」と飲食店での導入に前向きな回答もあった。

一方、価格を課題として挙げる参加者もいた。「市場で成功するかどうかを決めるのは価格だ」「品質は良いが、自分のレストランで使うには価格が高い」といった声があり、品質に対する評価と実際の導入判断との間には価格面での隔たりがあることも浮き彫りとなった。

(注)動物由来の食品を一切口にしない厳格な菜食主義者。

(金杉知紀)

(ポーランド、日本)

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