イエメンがフーシ派への軍事作戦開始を発表

(イエメン、サウジアラビア、中東)

調査部中東アフリカ課

2026年10月06日

イエメン大統領指導評議会(PLC)のラシャド・アリーミ議長は10月4日、フーシ派支配地域の奪還に向けた軍事作戦の開始を発表した。フーシ派の戦力動員・攻撃の拡大に対抗し、「国がフーシ派の支配から解放されるまで」作戦を継続するとしている。

議長声明では、フーシ派が国際航路を標的にしてきたことが作戦の背景とされ、国家機能の回復とともに航路を保護する責任を果たすとしている。また、軍事作戦と並行して、公務員給与の支給、道路・電力・水道などの公共インフラの復旧を進めるとした。同日、サウジアラビア国営通信(SPA)は、サウジアラビアがイエメン向け開発復興プログラムを通じ、2億2,400万サウジ・リヤル超(約94億3,040万円超、1サウジ・リヤル=約42.1円)を提供したと報じた。この資金は国家予算と公務員給与を賄い、イエメンの安定と発展を支援するためのものだという。

9月18日付の国連安保理の発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによれば、フーシ派は9月初旬以降、イエメン国内で軍事的な動きを拡大し、バブ・エル・マンデブ海峡方面に進出した。紅海を通航する商船に対する攻撃、威嚇やサウジアラビアへの攻撃も続けており、安保理は、こうした動きが海上安全保障と国際貿易を脅かし、紛争をさらに拡大させる恐れがあると指摘した。国際海事機関(IMO)も9月16日、海運の混乱は海運業界にとどまらず、各国経済やサプライチェーン、市民生活に影響すると警告している。紅海情勢が一段と悪化すれば、アジア・欧州間の輸送遅延や運賃・保険料の上昇、エネルギー・商品供給への影響が拡大する可能性がある。一方、紅海の北部に位置するスエズ運河庁は9月23日時点で、運河の航行は安全かつ円滑で、一部の主要船社が運航サービスを再開しているとも説明している。

(塩川裕子)

(イエメン、サウジアラビア、中東)

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