「Quantum World Congress 2026」サイドイベントで日本と北米の量子企業が協業機会を模索

(米国)

ニューヨーク発

2026年10月16日

ジェトロは9月22日、米国メリーランド州カレッジパークで開催された量子分野の国際会議「Quantum World Congress (QWC) 2026」のサイドイベントとして、「日本・北米量子イノベーション交流会(Japan-North America Quantum Innovation Exchange)」を開催した。

同イベントは量子技術の国際連携促進を目的に、量子・人工知能(AI)融合技術ビジネス開発グローバル研究センター(G-QuAT)、量子技術による新産業創出協議会(Q-STAR)、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の協力の下で実施され、日本・北米の量子スタートアップ、企業、研究機関、支援機関など約70人が参加した。冒頭、Q-STARの森弘史氏が日本の量子エコシステムの現状や政策動向を説明し、量子技術分野が「日本成長戦略」の17の重点戦略分野の1つに選定され、G-QuATやNEDOなどとともに官民共同でエコシステム作りが行われていると紹介した。

写真 Q-STARの森弘史氏による講演の様子(ジェトロ撮影)

Q-STARの森弘史氏による講演の様子(ジェトロ撮影)

企業によるピッチセッションでは、まず北米側から、量子コンピュータや量子センサーの開発を進めるエージーシーパワー(AGC Power外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)、複数の量子コンピュータへ単一プラットフォームからアクセス可能なクラウドサービスを提供するキューブレイド(qBraid外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)、耐量子暗号や量子時代のサイバーセキュリティー技術を開発するビーティーキューテクノロジーズ(BTQ Technologies外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)、量子コンピュータ同士を接続する量子ネットワーク技術の開発を手掛けるメムキュー(memQ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)、イオントラップ方式量子コンピュータの開発で世界をリードするクオンティニウム(Quantinuum外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)などが登壇した。各社は量子コンピューティングの商用化に向けた取り組みや市場機会について説明し、日本企業とのパートナーシップ構築への期待を示した。

その後、日本側からは、光量子コンピュータの実用化を目指すOptQC外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、量子アルゴリズムやソフトウエア開発を行うJIJ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、量子計測・量子制御技術を手掛けるキュエル(QuEL外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)、量子サイバーセキュリティー技術を開発するBlocq外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、量子技術のビジネスへの応用を推進するQuanmatic外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、量子アルゴリズムとアプリケーションの開発を手掛けるQuapp外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、量子コンピュータハードウエアの研究・開発を行うYaqumo外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、量子インターネット実現に向けた量子通信システム、量子中継器、関連技術を開発するLQUOM外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますのほか、三菱マテリアルUSAおよびNEDOが参加した。登壇者は、量子分野に関する幅広い分野の技術や事業戦略を紹介し、研究開発や事業化に向けた日本と北米間の協業可能性について発信した。OptQCは、光量子技術を活用した高い拡張性と省電力性を特徴とする量子コンピュータ開発の取り組みを説明した。

ネットワーキングおよび個別商談では、量子分野での連携について活発な意見交換が行われた。個別商談会に参加した米国の量子ソフトウエア関係企業からは、「ハードウエアを扱う日本企業と共同開発に関する良いミーティングができた」といった声があった。

会場では、参加者の日本の量子技術への関心の高さがうかがえた。量子技術の商業化競争が世界的に加速する中、参加者からは市場開拓や顧客開発、人材交流を含めた国際連携の重要性を指摘する声が聞かれた。今後の量子分野の商業化とともに、日本・北米間の協業連携の拡大が期待される。

(遠藤壮一郎、宮本希)

(米国)

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