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中国電子材料メーカーの平安電工が13億元調達へ、タイに工場建設
(中国、タイ)
武漢発
2026年10月30日
中国電子材料メーカーの湖北平安電工科技(本社:湖北省咸寧市、以下「平安電工」)は10月14日、特定投資家向けのA株(人民元建て株式)発行により最大13億元(約299億円、1元=約23円)を調達する計画を発表した。調達資金は、タイのマイカ絶縁材料の工場(2億2,244万元、注1)、電子材料用ガラスクロス(以下、ガラスクロス)工場(4億2,537万元、注2)、ならびに中国・湖北省咸寧市の高性能ガラスクロス工場(3億5,219万元)の建設に充て、残る3億元は運転資金に充てる計画だ。
タイのマイカ絶縁材工場は、総額約2億2,414万元を投じ、絶縁マイカペーパー、耐高温マイカ板、耐火マイカテープなどを生産する計画だ。ガラスクロス工場では、総額約4億3,574万元を投じ、極薄ガラスクロス、低CTE(低熱膨張)特性ガラスクロス、石英クロスの生産を手掛ける計画だ。いずれも全額出資子会社を通じてタイ東部のチャチュンサオ県に建設し、東南アジアをはじめとするグローバル市場に供給するとした。咸寧市の工場は総額3億8,741万元を投じ、タイのガラスクロス工場と同様の製品を生産し、中国国内のコンピューティングインフラや次世代通信技術、先端電子製造業の需要に対応する。
平安電工は1991年に創業し、耐高温マイカ絶縁材料の研究開発、生産、販売を手掛けており、2024年3月に深セン証券取引所のメインボードに上場した。同社製品は、家電、電線・ケーブル、新エネルギー車(NEV)、蓄電システム、風力・太陽光発電、鉄道交通など幅広い分野に供給されており、海外ではマレーシアやシンガポールなどに拠点を設けている。
同社は、タイでの現地生産について、地域的な包括的経済連携(RCEP)協定による関税優遇と原産地規則の簡素化や、タイ投資委員会(BOI)による新材料やハイエンド製造業に対する税制優遇を活用できるとした。加えて、電子情報、NEV、新材料など関連産業の急速な発展、コスト優位性、整備された工業団地なども選定理由に挙げた。さらに、顧客に近い場所での生産により、納期の短縮、競争力のあるコスト構造の構築、国際的な貿易摩擦による経営リスクの軽減を図るとした。
(注1)マイカ(雲母)は、電気絶縁性を有する天然鉱物。工業用材料として広く活用されている。
(注2)ガラスクロスとは、ガラス繊維を布のように製織した材料。プリント配線基板などにも使われる。
(廣田瑞生)
(中国、タイ)
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