BYDのインドネシア工場が開所、部品の現地調達につながるかが焦点

(インドネシア)

ジャカルタ発

2026年10月26日

中国の自動車大手BYDのインドネシア法人は9月3日、西ジャワ州スバン県に建設した同社にとってインドネシア初となる生産工場の開所式を開いた。アグス・グミワン・カルタサスミタ工業相(当時)やルフット・ビンサール・パンジャイタン国家経済評議会(DEN)議長らが出席した(9月3日付、工業省プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

工場の敷地面積は126ヘクタール、年間生産能力は最大15万台、現地従業員は5,000人超という(9月3日付「コンタン」)。

生産車種はバッテリー式電気自動車(BEV)の「Atto 1」「M6 EV」と、プラグインハイブリッド車(PHEV)の「M6 DM」(9月3日付「オケゾン」)。今後BYDは完成車(CBU)輸入を止める方針という(9月5日付「コンパス」)。

焦点は部品の現地調達につながるかどうかだ。工業省はプレスリリースで、四輪電気自動車のロードマップに基づく国産化率(TKDN)の最低基準を、2026年までの40%から、2027~2029年は60%、2030年以降は80%へと段階的に引き上げるとした。アグス氏は、組み立てにとどまらず国内サプライヤーの関与を深めることが重要だと指摘し、ルフット議長の指示を受け、TKDN水準に応じた優遇措置を検討していることを明らかにした。

BYDインドネシア法人のイーグル・ジャオ社長は、2027年1月までにTKDN60%を達成できるとの見通しを示し、電池の組み立ての準備も進めているという(9月4日付「グリドト」)。

日系自動車メーカー関係者は、新たなTKDNの基準では、輸入部品の組み立てで基準を満たせてしまうことになり、同基準がサプライヤー集積を含む部品の現地調達化やインドネシア国内への技術移転につながらない可能性があると指摘している(9月22日付「ジャカルタ・ポスト」)。また、同紙は中国ブランドについて、サプライチェーン構築への多額の先行投資を行わず、現地の組み立て受託企業を活用して急速に市場シェアを拡大する例もあると報じた(注)。

(注)BYDは自社工場で生産する。ハンダル・インドネシア・モーター(HIM)は、中国の自動車メーカー、ジーリーの電気自動車「EX5」「EX2」のほか、ネタ、チェリー、ジェトゥールなどの組み立てを受託している。

(大滝泰史、ティアラ・ダルマシャンティ)

(インドネシア)

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