マンガルールを州第2のIT拠点に、カルナータカ州が企業誘致

(インド)

ベンガルール発

2026年10月08日

インド南部カルナータカ州マンガルールで9月22~23日、同地への企業誘致を目的としたイベント「Mangaluru Technovanza 2026」が開催された。州政府電子・IT・バイオテクノロジー・科学技術局とカルナータカ・デジタル経済ミッション(KDEM)が主催し、今回で6回目となる。州政府は、産業が州都ベンガルールに集中する現状に鑑み、地方都市への分散を図る「Beyond Bengaluru」戦略を進めており、マンガルールをその有力候補に位置付けている。KDEMのCEO(最高経営責任者)であるサンジーブ・グプタ氏はイベントで、産学連携と豊富な人材こそが地域の成功の「秘訣(ひけつ)」だと述べ、マンガルールが次世代の投資・スタートアップ拠点として成長する可能性を訴えた。

マンガルールは、ベンガルールから西へ約350キロのアラビア海沿岸に位置する港湾都市で、国際空港や新マンガルール港も備える。主催者によると、同地のテクノロジー人材は5万人超、グローバル・ケイパビリティー・センター(GCC)やサテライトオフィスは60拠点超に上る。

イベントでは、交通渋滞の激しいベンガルールとの違いとして、通勤時間の短さや生活環境の良さが強調された。国際的な都市比較サイトNUMBEOの2026年安全指数では、マンガルールは世界39位、インドで1位となっている(10月7日現在、NUMBEO)。

パネルディスカッションでは、登壇者からマンガルールについて「教育機関や人材基盤に恵まれている」との評価が示され、分散型GCC拠点としての可能性に期待する声が上がった。パネリストの1人は、人工知能(AI)人材育成や大学との連携強化の必要性を指摘した上で、教育機関の集積や良好な生活環境を強みに、マンガルールが分散型GCCの有力候補地となり得るとの見方を示した。州政府はGCC政策(2024~2029年)で、ベンガルール以外に設置するGCCに対し、賃料の払い戻しなどの優遇措置を設けている。イベントでは、2034年までに同地域のテック関連雇用を20万人に拡大する目標が示された。

(石井佑志、外山夏帆)

(インド)

ビジネス短信 76a2651f5c09d85f