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チェコ上院改選で与党が惨敗、上下院のねじれ現象が継続
(チェコ)
プラハ発
2026年10月28日
チェコ上院の議席(81議席)の3分の1改選が10月9~10日(第1回投票)と16~17日(第2回投票)に実施された(注)。アンドレイ・バビシュ首相率いるANO 2011(ANO)、自由と直接民主主義の党(SPD)、モータリスト(オート)の3党から成る連立与党は1議席も獲得できず、惨敗した。連立与党の中で改選前に唯一上院で議席を有していたANOは、第2回投票に13人が進出したにもかかわらず、当選者ゼロで完敗を喫した。与党は議席を1つ減らし、上下院のねじれ状態が引き続き維持される結果となった(添付資料表参照)。
投票率は、第1回投票が43.31%、第2回投票が21.12%で、前回の30.47%、17.54%は上回ったものの、過去の一連の上院選挙同様に低率にとどまった。
バビシュ首相は、自党の敗因について「一部の党員の間に、党のブランドがあれば勝利できるとの思い込みがあった」と述べ、党の地方組織の人選・選挙運動に問題があった点を指摘した。一方、現政府が下院選挙前に掲げた公約の履行状況の影響は否定し、「今後も政府の戦略の変更は一切ない」と断言した。
アナリストもまた、ANOが個人よりもブランドに依存する傾向を指摘している。マサリク大学(在ブルノ)社会学部政治学科のミハル・ピンク准教授は「ANOにとっては、誰が立候補するかよりも、ANOのために立候補するという事実を重要視している」と分析している。そのため小選挙区制の上院選挙では、ANOは不利とみられている。
本上院改選でのANOの敗因は、こうした傾向を背景に、支持者の多くが投票に参加しなかったことにある。シレジア大学(チェコ北東部の在オパバ)公共政策学部のルカーシュ・ボムメラ准教授は、「ANOとSPDの惨敗の要因は、支持者を動員できなかったことにある」と指摘し、チェブロ大学(在プラハ)のラジスラフ・ムルクラス副学長も「ANOの支持者にとって上院は遠い存在」と述べている。一方、野党は支持者動員に成功し、さらに一部の選挙区で他の野党との協力関係を確立したことで、当選の可能性を大幅に高めたとボムメラ氏は指摘している。
(注)上院(81議席)の3分の1の議席改選は2年ごとに実施される。第1回投票で当該選挙区において得票率50%以上の候補者がいた場合はその候補者が当選、いない場合には得票率上位2候補の間で第2回投票が行われる。
(中川圭子)
(チェコ)
ビジネス短信 65faf035f31bf4a1





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