台湾と英国、科学技術協力の取り決めに署名

(台湾、英国)

調査部中国北アジア課

2026年10月14日

台湾経済部の江文若・政務次長と英国ビジネス・イノベーション・科学・貿易省(BIST)のアナス・サルワール貿易担当副大臣は10月2日、英国ロンドンで第28回「台湾・英国経済貿易対話会議」を共同で開催した。本会議では、経済安全保障強化およびサプライチェーン強靭(きょうじん)化を目的とし、重要鉱物、宇宙、バイオ医薬品といった重要技術・産業をテーマに意見交換が行われ、クリーンエネルギー分野では英国側が台湾の浮体式洋上風力発電の実証計画への参加に関心を示した。

会議と並行して、英国と台湾の代表は、台湾輸出入銀行と英国輸出信用保証局(UKEF)が輸出における金融協力に関する覚書(MOU)を交わしたほか、台湾の国際経済協力協会と英国のテック産業の業界団体テックUK(TechUK)がテクノロジー産業の交流プラットフォーム構築などに向けたMOUに署名した。

また両代表は、科学技術協力の強化に向けた取り組みとして、「台湾英国・科学・イノベーション・技術に関する取り決め(SITA)」に署名した。同取り決めは、BISTと台湾の国家科学技術委員会(NSTC)の協力枠組みを構築するものだ。10月3日付の「工商時報」によると、同枠組みに基づき、台湾と英国は共同で(1)衛星通信協力(台湾宇宙センターと英国宇宙局の連携)、(2)台湾・英国シリコンフォトニクス学術コンソーシアム、(3)半導体人材育成プログラムを推進する。英国は、次世代半導体の開発ニーズに向け、上記シリコンフォトニクス・コンソーシアムを支援するシード資金を獲得したという。人材育成では、英国の修士学生の台湾でのインターンシップが実施されており、今後はNSTCなどが英国の科学技術人材の台湾視察を支援し、双方の半導体エコシステムにおける人材交流を活発化させる。

経済部は、2025年の台湾と英国の2国間貿易額は68億ドルに達し、英国は台湾にとって欧州で第3位の貿易相手であると説明した。また、2026年8月末時点での英国から台湾への累積投資額は162億ドルに達した。経済部は引き続き、経済貿易対話や民間連携などを通じて、双方のサプライチェーンの強靱化を推進していく方針を示した。

(藤本海香子)

(台湾、英国)

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