ジェトロ、海外バイヤーとの商談会を実施、東海4県の酒類事業者の販路開拓を支援

(日本、米国、メキシコ、英国、セルビア、ルーマニア)

岐阜発

2026年10月30日

ジェトロは、10月5~9日、日本産酒類の調達に高い関心を持つ海外バイヤー5カ国5社(米国、メキシコ、英国、セルビア、ルーマニア)を招聘(しょうへい)し、海外販路開拓に意欲的な東海4県(岐阜県、愛知県、三重県、静岡県)の酒類関連事業者との商談会を国税庁主催で実施した。商談会は岐阜県高山市、愛知県名古屋市、三重県鈴鹿市の3会場で開催され、東海4県の酒類関連事業者50社が参加し、延べ100件の商談が行われた。

写真 商談会の様子(ジェトロ撮影)

商談会の様子(ジェトロ撮影)

参加バイヤーへのヒアリングでは、国や地域によって酒類の嗜好(しこう)・関心に違いがみられた。例えば、セルビアのバイヤーからは「東欧の人々はアルコール度数が高いお酒を好む傾向にある」という意見があった。一方、メキシコのバイヤーからは「テキーラなどアルコール度数の高いお酒が既に浸透しているため、日本酒については甘口で比較的アルコール度数の低い商品が好まれる」との声が聞かれた。

さらに、商談後のフィードバックでは、バイヤーから「サプライヤーが事前に国内小売価格に加え、取引条件を明記した輸出価格を事前に提示することで採算性を判断しやすくなり、より効果的な商談につながる」との指摘があった。また、英国バイヤーからは流通・販売面で指摘があり、「日本酒は四合瓶(720ミリリットル)で輸入されることが多いが、日本酒を初めて飲む消費者にとっては量が多く、購入のハードルとなる場合がある。そのため、300ミリリットル程度の小容量商品であれば提案しやすく、販売にもつながりやすい」との声が聞かれた。新規消費者の獲得や市場の裾野拡大を図る上では、輸出専用ラベルのデザインやブランド訴求だけでなく、現地の流通・販売事業者が取り扱いやすい商品仕様へ柔軟に変更できる体制を整えることも重要だ。

写真 商談会の前後で酒蔵を視察(ジェトロ撮影)

商談会の前後で酒蔵を視察(ジェトロ撮影)

今回は、米国や英国のように既に日本産酒類が普及している市場に加え、メキシコ、ルーマニア、セルビアといった今後の成長が期待される国・地域からもバイヤーを招聘した。特に、セルビアでは2027年に「ベオグラード国際博覧会」が開催される予定であり、同国への国際的な関心の高まりが見込まれる。今回参加したセルビアのバイヤーは、「セルビアにおける日本産酒類の市場はまだ発展途上にあるが、大きな成長の可能性を秘めている」と述べた。

一方で、新興市場では日本酒や焼酎の認知度は依然として限定的であり、市場開拓には時間を要する。サプライヤーには、バイヤーとの長期的な関係構築に加え、初回取引時の最小発注数量(MOQ)への柔軟な対応など、中長期的な視点で需要を拡大していく姿勢が求められる。

(小笹紘大、古堅宗一郎)

(日本、米国、メキシコ、英国、セルビア、ルーマニア)

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