エスアンドエフがタイ企業とMOU締結、日本式水泳指導ノウハウをタイで活用
(タイ、日本)
バンコク発
2026年10月26日
日本で「サギヌマスイミングクラブ」を手がけるエスアンドエフは9月29日、タイで「ベビー・スイミングスクール・タイランド」を運営するベビー・スイミング・ファミリーと業務提携に関する協力覚書(MOU)を締結した。締結式はノンタブリー県の同スクール施設で開催され、在タイ日本大使館、ジェトロ・バンコク事務所、タイ水泳協会などの関係者らが出席した。
今回の提携では、エスアンドエフが50年以上にわたり培ってきた日本式の水泳指導ノウハウやコーチ育成手法を活用し、タイ人指導者の育成に共同で取り組む。コーチ研修や指導カリキュラムの高度化、人材交流などを通じ、タイでの水泳教育の質の向上を目指す。
協力覚書(MOU)締結式の様子(エスアンドエフ提供)
エスアンドエフは1972年に創業し、競泳選手の育成に加え、地域住民の健康増進や子どもたちの成長支援にも取り組んできた。小倉謙社長は、生涯にわたる健康づくりに関わる「100年会員」という同社の理念を紹介し、「水泳を通じて人々の人生に長く寄り添っていきたい」と語った。また、ジェトロの支援でタイ側パートナーと出会えたことに触れ、同スクールをタイでトップクラスの選手を輩出するスイミングスクールへ発展させたいと意欲を示した。
一方、ベビー・スイミングスクール・タイランドの創業者ポラパット・ニティタムヨン博士は、創業から12年間で18拠点まで事業を拡大した経緯を紹介し、「今回のMOU締結は単なるビジネス提携ではなく、現在採用しているオーストラリア式カリキュラムに日本式指導の強みを取り入れ、より質の高いプログラムをつくるためのものだ」と強調した。
本案件は、ジェトロの「新輸出大国コンソーシアム」ハンズオン支援に採択され、専門家(パートナー)による海外展開支援を受けて進められてきた。ジェトロは、現地パートナー候補の発掘やマッチング支援、継続的なフォローアップを実施した。両社は2~3年にわたり相互の訪問や協議を重ね、水泳指導に対する考え方や将来のビジョンの共有を重ね、今回のMOU締結に至った。
両社は今後、ジュニア向け水泳教育に加え、競泳選手育成、大人向けプログラム、高齢者向け水中運動プログラムなどにも連携を広げる方針だ。長期的には「タイから世界で活躍する競泳選手を育てる」という共通のビジョンの実現を目指す。今回の連携をきっかけに、人材育成を軸とした日タイ間の交流が深まり、将来的には水泳以外のスポーツ分野へも連携が広がることが期待される。
(上江洲祐貴)
(タイ、日本)
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