日・インドの半導体人材・研究連携に向けたミッション、デリー首都圏の工学系大学や企業を訪問

(インド)

調査部国際経済課

2026年10月01日

ジェトロは9月19~21日、半導体産業の国際展示会「SEMICON India」の開催に合わせ、インド・デリー首都圏で日印間の半導体人材・研究連携に向けた「インド・半導体設計企業・人材交流ミッション」を実施した。日本側から大学、自治体、企業の関係者計12人が参加した。19日には、日印の半導体設計企業や大学関係者とのネットワーキングを行い、20~21日には、工学系大学のインドラプラスタ情報技術大学デリー(IIITデリー)とネタジ・スバス工科大学(NSUT)、IT・エンジニアリング大手企業のHCLテクノロジーズ(HCLTech)を訪問した。

IIITデリーは、半導体デバイス、回路、EDA(電子設計自動化)からシステムまでの教育・研究体制を紹介した。学生が単位を取得しながら、企業との共同研究に参加できる制度を設けている。学内にはクリーンルームを整備し、製造装置の調達も進めている。NSUTは、インド政府の支援によるEDAツールを活用し、過去2年間で300人超の学生を訓練したほか、チップ設計の試作にも取り組む。両大学は、日本語教育や日本企業への就職支援を進めており、日本との研究・人材交流の拡大に意欲を示した。

両大学で開催した学生向けセッションには、EDAソフトウエア企業のジーダット(JEDAT、本社:東京都中央区)、国際半導体産業団体のSEMIジャパンおよびジェトロが登壇。JEDATは、人工知能(AI)を活用したアナログ回路設計の取り組みや、求める技術人材像について説明した。SEMIジャパンは、日本の半導体産業と設計人材確保の課題などを紹介した。学生からは、日本企業との共同研究、就職に必要な技能、AIの半導体設計への応用などについて質問が寄せられた。

写真 NSUTでの学生向けセッションの様子(ジェトロ撮影)

NSUTでの学生向けセッションの様子(ジェトロ撮影)

21日には、デリーの東に位置するウッタル・プラデシュ州ノイダ市にある、HCLTech本社を訪問した。同社は22万3,000人超の従業員を擁し、うち5万人超が製造、半導体、エンジニアリング関連分野に従事する。ベンガルールの半導体ラボでは、チップの設計、検証、試験などを支援している。視察した同社のAIラボでは、画像解析による製品検査、ロボットによる設備点検、デジタルツインを用いた生産ラインのシミュレーションなど、製造現場へのAI応用例の紹介があった。同社からは日本企業との協業分野として、半導体設計・検証、製造現場へのAI導入、インド拠点向けのIT・エンジニアリング支援などに取り組んでいるとの説明があった。

(馬場安里紗)

(インド)

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