ジェトロ、日本の大学生向け渡航プログラム実施、米スタンフォード大でユーザー理解などの課題実践
(米国、日本)
サンフランシスコ発
2026年10月05日
ジェトロは8月24日~9月11日、米国カリフォルニア州パロアルト市を拠点に、起業を目指す日本の大学に在籍する学生20人を対象とした渡航プログラムを実施した。
プログラム終盤の4日間は、スタンフォード大学ハッソ・プラットナー・インスティテュート・オブ・デザイン(以下、d.school、注1)の「デザイン・シンキング・ブートキャンプ(Design Thinking Bootcamp)」に参加した。
プログラムの様子(ジェトロ撮影)
同ブートキャンプは、幅広い業界、職種の実務家向けに提供されている集中プログラムで、d.schoolのコーチ(注2)やイノベーション分野の実務家による指導の下、実際の課題にデザイン思考を応用する。今回、学生は世界各国から参加した企業幹部や実務家らとともに、ユーザー理解、課題設定、アイデア創出、試作、検証までを実践した。
具体的な活動として、参加者は大学内で学生や教職員などへのインタビューを行い、具体的な行動や経験を聞き出し課題を整理した。その後、複数の解決策を検討し、簡易なプロトタイプを作成して他の参加者に試してもらい、反応を踏まえて課題やアイデアを修正した。講師陣からは、利用者の発言だけではなく、その背景にある行動や状況も踏まえて課題を捉えることや、仮説を立てて試し、必要に応じて見直すことについて、演習を通じてフィードバックされた。また、講師陣は、仮説検証の過程で、人工知能(AI)ツールを活用した情報収集や発想を広げる手段として活用する方法を紹介した一方、人の行動や発言をどう捉えるか、どの課題に取り組むかといった判断は人が担うとの考え方が示された。
最終日には、学生自身が外部参加者を対象とした短時間のワークショップを進行し、アイデア創出からプロトタイプ(注3)作成、テストまでを自ら運営する側として実践した。
参加学生の1人は「参加前は推論や仮説のような不確実なものを扱うことに難しさを感じていたが、論理だけで結論を固めず、大胆に仮説を置いて検証する考え方を学ぶことができた」と振り返った。
(注1)2005年に設立。企業などの実務家向けプログラムを提供しており、デザイン・シンキング・ブートキャンプには2008年以降、4,000人以上のビジネスリーダーが参加している
(注2)d.schoolの教育プログラムで、参加者の議論や演習を支援する指導役。
(注3)アイデアやサービスを簡易なかたちで表した試作品。利用者の反応、関心を確認するために用いる。
(武田史織、中野舜太)
(米国、日本)
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