優必選と一汽VWが戦略提携、スマート製造分野で人型ロボットの展開を加速

(中国)

大連発

2026年10月16日

中国の人型ロボット大手、優必選科技(以下、UBTECH、広東省深セン市)は10月8日、ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)と中国第一汽車集団の合弁自動車メーカーである一汽大衆汽車(以下、一汽VW、吉林省長春市)と戦略提携を締結したと発表した。発表によると、両社は、エンボディドAI(人工知能)ロボットの物流分野における応用シーンの開発・実証を共同で進めるほか、スマート製造分野における人型ロボットの展開を加速し、関連ソリューションの普及を進める。

両社は2024年から、人型ロボットの産業応用分野で協力を進めている。UBTECHの2024年8月の発表によると、一汽VWの青島工場において、UBTECHの工場向け二足歩行人型ロボット「Walker S Lite」の実証運用が行われている。「Walker S Lite」は、移動する自動車生産ライン上で車両の検査を行うほか、工場の管理システムと連携して検査結果を管理システムに反映するなど、実際の製造工程に組み込まれた運用が進められている。今回の提携により、両社が持つ技術力、生産能力および製造現場の強みを生かし、物流やスマート製造分野での取り組みを深化させる。

中国の自動車産業情報サービス「盖世汽車」傘下のエンボディドAI・人型ロボット専門メディア「盖世具身智能」によると、自動車市場では、消費者ニーズの多様化が進み、生産ラインにはより高い柔軟性が求められている。自主性や汎用(はんよう)性に優れる人型ロボットは、製造業の自動化から柔軟化・無人化・スマート化への転換を支える役割として重要性を増しており、柔軟生産(フレキシブル・マニュファクチャリング)の課題解決につながる技術として期待されている(「盖世具身智能」10月8日)。

中国では近年、自動車メーカーによる人型ロボット分野への参入や投資が相次いでいる。広州汽車集団(GAC)は2024年12月に第3世代人型ロボット「GoMate」を発表したほか、小鵬集団(XPENG)も人型ロボット「IRON」の開発を進めている(2026年8月27日記事参照)。また、奇瑞汽車傘下のAiMOGA Robotics(墨甲机器人)は、2025年4月に人型ロボット220台を世界向けに納入した。

(呉暁東)

(中国)

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