中国、高齢者サービスの質向上・供給拡大に向け価格形成メカニズム整備に係る指導意見を発表

(中国)

北京発

2026年10月29日

中国国家発展改革委員会、民政部、国家衛生健康委員会は10月16日、「普及型高齢者サービスの質向上・供給拡大に向けた価格形成メカニズムのさらなる整備に関する指導意見外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表した(注)。急速な高齢化への対応として、施設類型の明確化や料金設定・改定の仕組みの整備、関連政策や支援体制の強化を進めることで、質の高い高齢者サービスの供給拡大を促進するとしている。

同意見の主な内容は次のとおり。

1.高齢者施設・介護サービスの性質に応じた料金形成メカニズムの整備

  • 高齢者施設の料金は、ベッド代や介護サービスに係る基本サービス料、食費などの付加サービス料、訪問サービス料で構成される。
  • 高齢者施設を「低所得者向け型」「普及支援型」「民間市場型」の3類型に分類し、それぞれ異なる料金制度を適用する。「民間市場型」施設については、市場価格制を適用し、コスト、サービス品質、市場需給などを踏まえた自主的な料金設定を認めるとともに、質に応じた料金設定を奨励する。
  • 医療・介護連携サービスを提供する高齢者施設については、施設類型に応じた料金管理方式を適用する。
  • 高齢者施設による訪問サービスを奨励し、訪問サービス料金には原則として市場価格を適用する。地方政府は参考価格帯を提示し、事業者の料金設定の目安とする。

2.料金基準の適切な設定・見直し

  • 料金基準の策定ルールを明確化する。サービス提供コストを基礎としつつ、地域住民の負担能力や市場環境を踏まえ、「コスト回収と適正な利益確保」の原則に基づいて料金を決定する。また、サービス品質を料金に反映させることで、高品質なサービスに見合った料金設定を可能とする。
  • 人件費や賃料などの主要コストの変動や、利用者の負担能力の変化を踏まえた料金モニタリングおよび定期評価の仕組みを整備する。
  • 高齢者施設に関する情報公開制度を整備し、対象施設の一覧を政府ウェブサイトなどで公表・更新するほか、料金項目、料金基準、サービス内容などを記載した料金一覧の作成・公表を義務付ける。

3.各種支援策の強化

  • 遊休状態にある公共施設について、高齢者施設への転用・改修に対する支援を強化する。また、中央・地方の各種財政資金を活用し、高齢者施設の改修や設備更新を重点的に支援するほか、水道・電気・ガス・暖房料金については家庭向け料金の適用を徹底する。

(注)普及型高齢者サービスとは、一般の高齢者を対象とした基礎的な高齢者サービスを指す。政府の政策的支援と市場によるサービス供給を組み合わせ、利用のしやすさ、負担可能な料金水準、サービス品質の確保を通じて、多くの高齢者が安心して必要なサービスを利用できる環境の整備を目指すもの。

(張敏)

(中国)

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