ベルリンで「IFA 2026」開催、アジア企業の存在感高まる

(ドイツ)

ベルリン発

2026年10月02日

ドイツの国際コンシューマー・エレクトロニクス展「IFA 2026」が9月4~8日、ベルリンで開催された。主催者の発表によると、来場者は約24万人、出展は51カ国・地域から2,000社超に上り、いずれも前年を上回る過去最大規模となった。

写真 来場者でにぎわうIFA 2026の会場(IFA Management提供)

来場者でにぎわうIFA 2026の会場(IFA Management提供)

IFAは近年、従来の家電見本市の枠を超え、人工知能(AI)、ロボティクス、デジタルヘルス、モビリティーなどを包含する総合テクノロジー展示会へと変化している。一方で、一般消費者も多数来場するコンシューマー向け展示会としての特徴も維持しており、各社がさまざまなかたちで自社技術や製品を訴求していた。

会場ではAI搭載家電が多数展示されたほか、ヒューマノイドロボット、家庭用ロボット、自律走行型芝刈り機などロボット関連展示が大きな注目を集めた。AIは家電分野にとどまらず、ヘルスケア、モビリティー、スマートホームなど幅広い分野で活用されており、展示会全体を通じた主要テーマとなった。

写真 ダンスパフォーマンスを披露するヒューマノイドロボット(IFA Management提供)

ダンスパフォーマンスを披露するヒューマノイドロボット(IFA Management提供)

会期中には、2025年に続き「IFA Innovation Awards」が実施された。応募件数は530件を超え、13部門で優れたイノベーションが表彰された。

写真 スタートアップによるピッチイベント(IFA Management提供)

スタートアップによるピッチイベント(IFA Management提供)

また、ビジネス向けプログラムも実施され、招待制イベント「Retail Leaders Summit」には小売業界や家電メーカーなどの国際的な意思決定者100人超が参加し、AI活用やオムニチャネル戦略などについて議論した。

出展企業では、中国企業および韓国企業の存在感が目立った。小米(シャオミ)をはじめとする中国企業がAI家電やロボティクス分野で大規模な展示を展開したほか、韓国企業も高いプレゼンスを示した。LGエレクトロニクスが一般来場者向けの体験型展示を展開する一方、サムスン電子はメイン会場での大規模な一般向け展示を行わず、単独で展開する別会場においてビジネス関係者向けの発信や商談機会の創出に注力していた。

次世代イノベーションの総合展示エリア「IFA NEXT」には294社のスタートアップが出展した。このうち、中国企業と韓国企業が合わせて全体の5割以上を占めており、次世代技術分野においても両国企業の存在感の高さがうかがえた。

日本からは、シャープ、パナソニック、Nippon Electric Glass(日本電気硝子)、Kyokuto Solutions(旭東ソリューションズ)などが出展した。また、ソニーはIFA Creator Hubへの参画やクリエーター向けセッションを通じて発信を行った。日本電気硝子はIHクッキングヒーター向けガラスセラミック「StellaShine™」を展示し、旭東ソリューションズはAIを活用したセキュリティー・監視ソリューションを紹介した。

一般来場者向けの訴求よりも、商談やパートナー開拓を重視した展示もみられた。IFAは一般消費者と業界関係者の双方が来場する展示会であり、企業によって、一般来場者向けのブランド発信を重視するケースがある一方、商談やパートナー開拓を重視するケースもみられた。今回の展示会では、こうした企業ごとの出展戦略の違いもうかがえた。

次回は2027年9月3~7日に開催予定。

(山田美雪、安東花野)

(ドイツ)

ビジネス短信 18b7b3cc243e237d