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全国賃金評議会、業績の良好な事業主に対し6~8%の賃上げ勧告、低所得労働者が対象
(シンガポール)
シンガポール発
2026年10月26日
シンガポールの政労使代表で構成する全国賃金評議会(NWC)は10月19日、2026~2027年度(2026年12月1日~2027年11月30日)の賃金ガイドライン
を発表した。総月給(注)が2,800シンガポール・ドル(約34万4,400円、Sドル、1Sドル=約123円)以下の低所得労働者を対象に、業績の良好な事業主に対し、総月給の6.0~8.0%、または135~170Sドルのいずれか高額な方への賃上げを勧告した。前年の勧告(5.5~7.5%、または105~125Sドル)と比べ、賃上げ幅を拡大した。
NWCは、人材省、全国労働組合会議(NTUC)、シンガポール国家雇用者連合(SNEF)、外国商工会議所などの代表で構成される。景気や雇用市場の動向、経済見通しなどを考慮し、その年度の賃金改定の指針となるガイドラインを毎年発表している。賃金ガイドラインは、官民の幹部、専門職、技術者、一般社員と全ての労働者に対し、NTUC傘下の労働組合への所属の有無にかかわらず適用される。
NWCはガイドラインで、「低賃金労働者と中位所得層との賃金格差を今後10年間で縮小するには、低賃金労働者の賃金上昇率が継続的に中位所得層の上昇率を上回る必要がある」と述べた。業績と見通しともに好調な事業主に対し、低所得者の基本給について総月給の6.0~8.0%、または135~170Sドルのいずれか高い方の上限額相当を引き上げるよう勧告した。また、業績は良いが、見通しが不透明な事業主については、同範囲の中間額相当の引き上げを求めた。一方、業績は悪いが、黒字を維持した事業主に対しては、低所得労働者の賃金について、総月給の6.0~8.0%、または120Sドルのいずれか高い方の下限額相当の賃上げを勧告した。さらに、業績が低迷し、赤字の事業主に対しても、少なくとも120Sドルの賃上げを求めている。
このほかNWCは全ての従業員を対象に、業績と見通しともに好調な事業主に対して、業績と従業員の貢献に応じた基本給と可変給(業績に応じて変動する給与や一時金など)の引き上げを求めた。業績は良いが、見通しが不透明な事業主については、業績と従業員の貢献に見合った可変給の支給で報いるべきだとし、基本給の引き上げは抑制するよう求めた。また、業績が低迷した事業主に対しては、経営層が見本を示すかたちで賃金の引き上げを抑制するよう勧告した。
(注)総月給は基本給、可変給、食事や住宅などの手当、インセンティブ、残業代を含むが、賞与と年間給与補助(AWS、「13カ月目の給与」)は含まれない。また、中央積立基金(CPF)の従業員の負担分を含むが、雇用主のCPF負担は含まない。
(本田智津絵)
(シンガポール)
ビジネス短信 1773103b1a1c3d51





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