ベトナム、イノベーション・ランキングGII2026で43位に上昇、ハイテク輸出比率は世界首位を維持

(ベトナム)

ハノイ発

2026年10月06日

世界知的所有権機関(WIPO)が9月29日に公表した「Global Innovation Index(GII)2026」(注)によると、ベトナムのイノベーション・ランキングは139カ国・地域中43位となり、前年から1ランク上昇した。2016年の59位からは、過去10年間で16ランク上昇した。ASEANではシンガポール(5位)、マレーシア(34位)に次ぐ順位となり、タイ(44位)を上回った。低中所得国グループではインドに次ぐ2位を維持した。

個別指標では、ハイテク製品と、クリエーティブ商品の輸出割合がともに世界1位となった。また、ハイテク輸入割合が世界3位、モバイルアプリ関連指標が世界5位だった。WIPOは、ベトナムが国際的な製造・サービスネットワークへの統合を通じて発展し、ハイテク製造やハイテク輸出分野で高所得国水準の競争力を有していると分析した。

一方、人材育成や研究開発基盤の強化は引き続き課題となっている。イノベーション投入(Innovation Input)は54位で、前年から順位を下げた。教育支出(112位)や中等教育段階の生徒・教員比率(106位)など人材育成関連指標の順位は低く、人材基盤の強化が課題として挙げられている。

ベトナム科学技術省のブー・ハイ・クアン大臣は、イノベーション・ランキングの上昇について、科学技術、イノベーション、国家デジタル変革に関する決議57号の実施成果との認識を示した。また、2030年までにGIIで世界40位以内、2045年までに世界30位以内に入る政府目標の達成に向けて、高度人材の育成や国際学術論文・特許出願の増加、企業による研究開発活動への参画拡大の必要性を強調した。WIPOは、ベトナムがハイテク輸出や製造分野で高い競争力を有する一方、科学論文やPCT国際特許出願などの指標からみた知識創出能力は、製造・輸出面の競争力に比べてなお発展途上にあると指摘している。国際的な生産ネットワークにおける製造拠点としての強みを、研究開発や知的財産創出などの高付加価値機能へ発展させられるかが今後の競争力向上の鍵となりそうだ。

(注)Global Innovation Indexとは、各国・地域のイノベーション能力と成果を評価する国際指標。2026年版では139の国・地域を対象に、制度、人材・研究、インフラ、市場成熟度、ビジネス成熟度といった「投入要素」と、知識・技術成果、創造的成果といった「産出要素」を総合評価。

(吉田薫)

(ベトナム)

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