モビリティー企業ムーブが創業地ナイジェリアから撤退、顧客へ車両を無償譲渡
(ナイジェリア)
ラゴス発
2026年10月26日
モビリティー・スタートアップ企業のムーブ(Moove)がナイジェリアでの事業終了を発表した(10月8日付現地メディア「ナイラメトリックス」)。同社は現在、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイに経営拠点を置いている。2020年にナイジェリア・ラゴスで創業した同社は、配車サービスや配送サービスに従事するドライバー向けに車両融資を提供する「Drive-to-Own」事業を展開してきた。
事業終了に伴い、同社は対象顧客が利用中の車両について、総額約350億ナイラ(約42億円、1ナイラ=約0.12円)相当の所有権を無償で移転する方針を示した。対象車両については2026年10月1日以降、追加支払いは不要となる。また、従業員に対しても車両を提供する方針だ。
ラディ・デラノ共同創業者兼共同最高経営責任者(CEO)は声明で、「ナイジェリアはムーブ発祥の地であり、私たちが築いてきた全ての事業にはラゴスの精神が息づいている」と述べた。また、ナイジェリアではこれまで9,000人超の顧客が同社のDrive-to-Ownおよびレンタル事業を利用し、同社が融資した車両を通じて約570億ナイラの収益が創出されたとしている。
同社は撤退理由を明らかにしていない。ムーブはナイジェリアで創業後、海外展開を加速させ、経営拠点をドバイへ移転した。中東、欧州、アジアへ事業を拡大し、現在は世界29都市で約4万2,000台の車両によるモビリティー事業を展開している。
なお、同社は配車プラットフォーム向けドライバー融資事業を主力としており、2022年にはスズキおよび三菱UFJ銀行と提携覚書を締結している。スズキはムーブ向けにアフリカ市場で車両を供給してきた。
(奥貴史)
(ナイジェリア)
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