ジェトロ、ペルービジネスセミナーを開催、新政権下の投資環境や市場動向を紹介

(ペルー、日本)

調査部米州課

2026年10月02日

ジェトロは9月28日、在日ペルー大使館との共催で、「ペルービジネスセミナー」を名古屋で開催した。会場には日本企業関係者ら約20人が参加し、ペルーの投資環境や市場動向が紹介された。

登壇したフランシスコ・テンヤ・ハセガワ駐日ペルー大使は、人口約3,416万のペルーが、銅やスズなどの重要鉱物資源、豊富な海洋資源、3,000種類を超えるジャガイモ類や50種類以上のトウモロコシをはじめとした多様な農産物など、豊かな資源に恵まれていることを紹介した。また、投資先の魅力として、24件の貿易協定を通じて58カ国・地域へのアクセスを確保していること、財政・通貨・金融面での安定性、太平洋沿岸に位置する地理的優位性を生かした戦略的物流ネットワークの3点を挙げた。

続いて、ジェトロ・リマ事務所の石田達也所長は、2026年7月に発足したフジモリ新政権について、喫緊の課題としてエルニーニョ現象と治安への対策を掲げ、中長期的には金融包摂やインフラ整備、企業の投資促進などを通じて経済成長と貧困層の削減につなげる政策を進めていると説明した。新政権の発足を受けて地元産業界に安心感が広がっており、企業経済期待指数やGDP成長率見通しも上向いていると述べた。また、拡大する消費市場として、ペット関連市場や健康・美容分野を紹介した。さらに、海賊版ではなく正規品を求める消費者の増加を背景にブックフェアが活況を呈しており、書店・文具チェーン店舗数も増えてきたという。

一方、両者とも、経済成長のリスク要因としてエルニーニョ現象を挙げた。特に2026~2027年は耐性が問われる局面になるとし、エルニーニョは国内の産業やインフラに直接的な被害をもたらすだけでなく、その影響が米国や中国などの主要経済圏にまで及んだ場合、景気停滞を通じて鉱物資源需要の低下を招く可能性があると指摘し、間接的な波及効果にも注視する必要があると説明した。その上で、こうした課題を乗り越えることができれば、ペルー経済は次の成長段階に入り、新規市場のさらなる拡大が期待されるとの見方を示した。

写真 基調講演を行うフランシスコ・テンヤ・ハセガワ駐日ペルー大使(ジェトロ撮影)

基調講演を行うフランシスコ・テンヤ・ハセガワ駐日ペルー大使(ジェトロ撮影)

写真 ジェトロ・リマ事務所の石田所長のオンライン講演の様子(ジェトロ撮影)

ジェトロ・リマ事務所の石田所長のオンライン講演の様子(ジェトロ撮影)

(山中真菜)

(ペルー、日本)

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