保土谷化学工業、ハンガリーの化学メーカーを完全子会社化、欧州製造拠点を確保
(ハンガリー、日本)
ブダペスト発
2026年09月28日
化学メーカーの保土谷化学工業は8月25日、ハンガリー北部カジンツバルツィカ市に本拠を置くFramochem Kft(以下「フラモケム」)の買収手続きを完了し、同社を完全子会社化した。記念式典が9月10日に同市で開催され、両社の経営陣のほか、木村徹也駐ハンガリー日本大使、クリモン・イシュトバーン副市長らが出席した。
保土谷化学工業は3月27日、ファインケミカル分野で事業を展開する米バンデマーク・ケミカル(VanDeMark Chemical)グループ傘下のフラモケムについて、持ち分譲渡契約を締結したと発表していた。取得額は約8,700万ユーロで、アドバイザリー費用などを含めた投資額は約166億円となる見込みとしていた。
フラモケムは1992年設立のファインケミカルメーカーで、ホスゲンを原料とする医薬品原料(API)、中間体、ファインケミカル製品の製造・販売を手掛ける。保土谷化学工業は同社について、欧州市場における高い技術力と顧客基盤を有すると評価している。
今回の買収は、保土谷化学工業の中期経営計画の重要施策の1つだ。同社は機能性樹脂セグメントの特殊化学品事業、とりわけホスゲン誘導体事業の強化を進めており、フラモケムの子会社化によって日本国内の生産・輸出体制に加え、欧州の需要地に直接製造拠点を確保した。
8月の買収完了発表に際し、保土谷化学工業の松本祐人代表取締役社長は、シナジーを最大限に引き出し、グローバル市場での競争力をより一層高めたい、とコメントした。フラモケムのボロシュ・タマーシュCEO(最高経営責任者)は、フラモケムが持つ欧州市場での強力な存在感、優れた製造技術、顧客との信頼関係と保土谷化学工業の1世紀以上にわたる技術力とグローバルな視野を組み合わせることで、成長の加速、新たな価値の創出、そして国際市場における地位強化につながるとの期待を示した。
また同式典でクリモン副市長は、保土谷化学工業の長期的な事業方針を歓迎し、地域雇用や企業の持続的発展に期待を寄せた。
(バラジ・ラウラ)
(ハンガリー、日本)
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