タタ・エレクトロニクス、半導体事業立ち上げに向け提携を加速
(インド、日本)
ニューデリー発
2026年09月30日
インドの大手財閥タタ・グループ傘下のタタ・エレクトロニクスは、9月16~19日に首都ニューデリーで開催された「SEMICON India 2026」(2026年9月29日記事参照)に合わせて、16件の覚書(MOU)などの締結を発表した。日本企業を含む10社・機関と、半導体分野に関するMOUや戦略的パートナーシップを締結したことも公表した。
同社は現在、西部グジャラート州のドレラ特別投資地域(SIR)で半導体前工程工場、北東部アッサム州ジャギロードで半導体の組み立て・テストを担う後工程(OSAT)工場の建設を進めている。両プロジェクトはインド中央政府の半導体産業振興支援策の下で承認された大型投資案件で、今回の提携は、両プロジェクトを支える半導体サプライチェーンの構築に向けたものだ。
10件のMOUおよび戦略的パートナーシップのうち、日本企業との提携内容は次のとおり。
- 富士フイルム:ドレラSIR前工程工場向けの半導体材料エコシステム開発支援に関するMOUを締結。同SIR内で半導体材料工場を設立し、80億ルピー(約136億円、1ルピー=約1.7円)の段階的な投資により「地産・地消」の安定した材料供給の実現を目指す。
- 住友化学:ドレラSIR前工程工場向けの半導体材料のサプライチェーンの構築でMOUを締結。フォトレジストや機能性化学品に加え、洗浄工程で使用される高純度化学品(過酸化水素、イソプロピルアルコール、アンモニア水、硫酸など)などについて、製造拠点の設置も含めた供給体制の構築に向けて検討を進める。
- 双日、NRS:ドレラSIR前工程工場向けのサプライチェーン構築に向けた提携について、3者間でMOUを締結。半導体化学品や危険物の取り扱いに関するNRSの知見を生かし、重要半導体材料の安定的な供給および保管体制の構築をめざす。
- エノモト:ジャギロード後工程工場向け材料供給について、エコシステム強化のためのMOUを締結。エノモトの精密加工技術を活用して半導体パッケージングの体制強化を目指すほか、リードフレームの現地生産についても検討する。
日本企業以外では、マレーシアのエンジニアリング企業であるケリントンと、ドレラSIR前工程工場の製造装置をガスや薬液などの工場インフラに接続する「ツール・フックアップ」などのインフラシステム構築で協力する。さらに、グジャラート州バドーダラのガティ・シャクティ・ビシュワビダラヤ国立大学とは、半導体産業における技能開発・人材育成で協力する。
タタ・エレクトロニクスは、工場建設だけでなく、材料・部材調達、製造装置の設置、物流、人材育成を含む半導体エコシステム全体の構築に向け、国内外の企業・機関との連携を進めており、具体的な取り組みを加速している。
(丸山春花)
(インド、日本)
ビジネス短信 c506f47c12e15188





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