タイ証券取引所、10の重点成長分野の上場基準を緩和

(タイ)

バンコク発

2026年09月29日

タイ証券取引所(SET)は9月4日、潜在成長力が高い企業の上場を促進するため、重点成長分野(注)の企業向けに上場基準を緩和PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した。改正規則は9月11日から施行されている。

SETは、重点成長分野に該当する企業について、普通株式の最低時価総額要件を75億バーツ(約353億円、1バーツ=約4.7円)から50億バーツへ、事業実績期間の要件を3年から2年へそれぞれ引き下げた。さらに、タイ投資委員会(BOI)や東部経済回廊事務局(EECO)の投資奨励を受けた企業については、最低時価総額を30億バーツ、事業実績期間を1年とする特別優遇措置を導入し、上場要件を一段と緩和した。また、上場時点で営業収益の30%以上を重点成長分野から得ていることを要件とすることで、上場後の収益割合の開示が不要とされたほか、外国企業に対するタイ経済への貢献を証明する要件を廃止した。

次に、既に海外で上場している外国企業に対する公募要件として、重複上場(セカンダリー・リスティング)基準の適用を可能とした。

加えて、戦略的株主による株式売却制限を国際基準に合わせて見直し、外国企業の市場での株式売却可能割合をタイ企業と整合するよう引き上げた。また、利益基準に満たない企業の株式売却制限期間を短縮することとした。

9月4日付「バンコク・ポスト」紙によると、アサデート・コンシリSET社長は、「重点成長分野の企業や有力なグローバル企業に対し、より迅速かつ利便性の高い資金調達を可能にする」と強調した。SETは、上場企業の事業構造にほとんど変化がない中で、国内の成長企業や有力なグローバル企業の上場誘致により、タイの市場の高度化を図る考えだ。

(注)SETは2023年の通知で重点成長分野として、次の10の産業を指定している。(1)先進農業・食品、(2)バイオ燃料・バイオ化学、(3)先端医療・ヘルスケア、(4)クリエーティブ観光、(5)次世代自動車、(6)航空・物流、(7)デジタル・電子商取引、(8)スマートエレクトロニクス、(9)ロボティクス、(10)バイオテクノロジー、ナノテクノロジー、先端材料技術、デジタル技術の開発。

(野田芳美)

(タイ)

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