米アムコー、アリゾナ州の先端パッケージング・テスト拠点を拡張
(米国)
ロサンゼルス発
2026年09月24日
米国の半導体後工程(注1)受託大手(OSAT、注2)のアムコー・テクノロジー(アムコー)は9月8日、アリゾナ州ピオリア市で建設を進める先端パッケージング(組み立て)・テスト(検査)キャンパスのフェーズ2計画を発表した
。顧客からの旺盛な需要を背景に、生産能力を大幅に拡張し、総投資額を約120億ドルへ引き上げる。
フェーズ2では、新たに6万平方メートルのクリーンルーム施設を追加する計画だ。当初フェーズ1で計画していた3万3,000平方メートルのクリーンルーム能力を上回る顧客需要に対応するもので、キャンパス全体のクリーンルーム面積は約9万3,000平方メートルに拡大する見込みだ。
同キャンパスは、半導体の組み立て・検査工程を一貫して担う拠点として、米国内の先端半導体パッケージング・テスト需要の長期的な拡大を見据えて開発が進められている。当初から複数段階での拡張を前提に設計されており、フェーズ2では製造規模をさらに拡大する。フェーズ1とフェーズ2を合わせることで、同施設はアリゾナ州で3,500人超の雇用創出・維持を支える見通しだ。
アムコーの社長兼最高経営責任者(CEO)であるケビン・エンゲル氏は、「今回の拡張は、顧客から寄せられている信頼、半導体イノベーションを支える先端パッケージングの重要性、そしてアリゾナ・キャンパスの戦略的価値を反映したものだ」と述べた。また、「半導体の設計構造(アーキテクチャー)がますます複雑化する中、顧客は品質や技術力、大規模生産能力を兼ね備えた信頼できるパートナーを求めている。そうした能力を米国内に確保することが極めて重要だ」と強調した。
アリゾナ・キャンパスは、米国内で先端パッケージングを量産する初のOSAT生産拠点となる予定で、顧客は米国内で完結するターンキー型(注3)の製造サービスを利用できるようになる。
フェーズ2の建設は2027年後半に開始され、2029年末までの完成を予定している。約170エーカー(約69ヘクタール)の敷地を有する同キャンパスは、顧客需要の拡大に応じたさらなる拡張にも対応可能な設計となっている。
(注1)半導体産業では、回路を形成する工程を「前工程」、製造された半導体チップを組み立てて検査し製品化する工程を「後工程」と呼ぶ。後工程には、半導体チップを電子機器に組み込める形に加工する工程(組み立て、パッケージング)や設計どおりに動作するかを確認する工程(検査、テスト)などが含まれる。
(注2)Outsourced Semiconductor Assembly and Testの略で、組み立てや検査を専門に受託する企業を指す。アムコー、ASEテクノロジー、JCETなどが代表的な企業として知られる。
(注3)顧客が複数の企業に工程ごとに発注することなく、必要な製造工程を一括して利用できるサービス形態を指す。ここでは、半導体の組み立て(パッケージング)から検査(テスト)までを一貫して提供することを意味する。
(サチエ・ヴァメーレン)
(米国)
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