台湾、予防医療の推進に向け「健康コイン」制度を10月1日から開始

(台湾)

調査部中国北アジア課

2026年09月25日

台湾の行政院は9月17日、市民の自主的な健康管理を奨励する新制度「健康コイン(健康幣)」を、2026年10月1日から正式に開始すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。予防保健や健康増進に向けた個人の行動をポイントとして可視化・還元することで、健康づくりを長期的な投資にとどめず、日常生活の中で即座に実感できるメリット獲得へとつなげる狙いがある。対象者は18歳以上で、健康コインの有効期限は2年間となる。

公式スマートフォンアプリ「健康保険エクスプレス(健保快易通)」内で利用許可を取得すると、各種検診やワクチン接種などを行うことで健康コインを獲得できる。対象の健康行動などは既存の医療システムから自動連携される。

本制度の実務を担う衛生福利部によると、付与される健康コイン数は健康上の効果に基づいて算出されており、例えば乳がん検診の受診で1,000健康コイン、インフルエンザワクチンの接種で450健康コインが付与される。最初の2年間の有効期間内において、リスク因子を持つ65歳以上の女性は最大1万3,150健康コイン、同条件の男性は最大1万1,150健康コインを獲得できる見通しだ。初年度の発行規模は約136億健康コインに達すると推計される(「工商時報」9月18日)。

行政院によると、利用者はためた健康コインを健康促進の理念に合致した商品やサービスと交換できるようになる。具体的な交換手続きや対象となる商品・サービスの詳細については、今後、衛生福利部より説明予定となっている(「工商時報」9月23日)。衛生福利部は、獲得した健康コインの用途拡充に向け、コンビニエンスストアや小売りチェーン、医療機関、薬局、フィットネス施設、保険会社など、多分野の民間企業などへ広く参画を呼びかけている。

今後、健康コインの付与対象となる日常的な健康行動が段階的に拡充される予定だ。他の関連機関や民間との連携をさらに深め、健康促進エコシステムを構築することで、「発症後の治療」から「発病前の予防」へと医療・保健政策の重点をシフトさせ、人々の健康寿命の延伸を図ろうとしている。

(藤本海香子)

(台湾)

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