コートジボワール、カカオおよびコーヒーの生産者価格引き下げを発表

(コートジボワール)

アビジャン発

2026年09月25日

コートジボワール政府は9月1日、2026/2027年度(2026年10月~2027年9月)メインクロップ(注)のカカオおよびコーヒーの生産者価格を発表した。カカオは2,800CFAフラン(約784円、1CFAフラン=約0.28円)から1,200CFAフランへ、コーヒーは1,800CFAフランから1,300CFAフランへ、それぞれ引き下げられた。

2025/2026年度は、カカオ産業は国際相場が約5,000CFAフランから3,800CFAフランへ急落し、輸出業者の買付資金や物流面に深刻な影響が及んだ。商業活動は大きく混乱し、バリューチェーン全体が影響を受けた。今回のカカオ価格は、国際価格の急変が生産者に直撃する事態を一定程度抑制することを目的としたコーヒー・カカオ評議会(CCC)が運用する事前販売制度の影響を受けている。2026/2027年度のカカオ価格は、2025/2026年度の2,800CFAフラン、2024/2025年度の1,800CFAフランに次いで、過去3番目に高い水準だ。

しかし、全国カカオ生産者組合(SYNAPROCCACI)などの農業団体は不満を示し、今回のカカオ価格は2025/2026年度のミッドクロップで適用された水準をそのまま据え置いたものだと批判した。また、政府は2025/2026年度の深刻なカカオ危機に対応するため、12万3,000トンのカカオを在庫として確保し、そのうち10万トンは2,910億CFAフランの公的補助金の対象となったが、現在までに在庫カカオの2万3,000トンが依然として生産者の手元に残っているほか、補助金対象となった10万トンのうち、7,000トン超が生産者への未払い分として残存し、CCCが保管している。農業団体は、こうした状況にも不満を示している。

農業団体は、産業の安定と生産者の生活の平穏を取り戻すため、政府と協力する意思を強調し、次の3つの提案を提示した。

  • ミッドクロップで生産者の手元に残る在庫の完全な引き取り。
  • 政府当局と農業団体による共同委員会の設置とココア作付け時期に向けた対応策の協議。
  • 新価格による経営圧迫を避けるため、生産者およびその組織に対する補助金の給付。

産業政策面では、政府は原料輸出依存からの脱却と付加価値の国内創出を産業戦略の柱に据えている。2025/2026年度の国内加工量は約65万トンに達し、総生産量の約30%を占めた。加工能力は現在115万5,000トンで、2026/2027年度には新規加工設備の稼働により134万4,000トンへ拡大する見通しだ。

また、新年度より、透明性とガバナンスの強化を目的として、全国追跡制度が本格導入される。今後、カカオの商業取引では生産者カードが必須となり、公式価格による収入が確実に生産者へ届く仕組みが整備される。一方で、カカオ産業における最重要課題は世代交代となっている。生産者の平均年齢は40歳とされ、若年層の参入が進まなければ産業構造の硬直化が懸念されている。

(注)2026/2027年度は2026年10月~2027年9月。メインクロップは収穫年度の前半6カ月(10月1日~3月31日)を指し、ミッドクロップは後半6カ月(4月1日~9月30日)を指す。

(ロブエ・ピエールアダム)

(コートジボワール)

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