グリーンランド、デンマーク、米国が北極圏と北大西洋地域の安全保障強化の協定に署名
(デンマーク、グリーンランド、米国)
デュッセルドルフ発
2026年09月30日
デンマーク政府は9月22日、グリーンランド自治政府のイェンス=フレデリック・ニールセン首相、デンマークのメッテ・フレデリクセン首相、および米国のドナルド・トランプ大統領が、北極圏および北大西洋地域の安全保障を強化する協定に署名したと発表した
。
同協定は、北極圏での軍事協力を強固にする一方で、グリーンランドの環境保護や住民の社会的・経済的利益、伝統的な生活様式への配慮を盛り込んだものとなっている。主な内容として、米軍によるピトゥフィック宇宙基地(Pituffik Space Base)の活動の拡大が認められたほか、ナルサルスアーク(Narsarsuaq)やメステルスビーグ(Mestersvig)における新たな防衛地域の設置、さらには将来的な防衛地域追加の手続きに関する規定が整備された。また、施設整備などの関連契約については、グリーンランド企業の能力を最大限考慮し、優先的に発注する方針が示されている。さらに、米軍の艦船や航空機、車両に対し、防衛地域間における自由なアクセスや移動の権利が与えられた。安全保障・対外経済面では、NATO非加盟国による有人・無人軍事施設の設置や軍隊の常駐が原則として禁止される。本協定には終了期限がなく、将来グリーンランドが独立を果たした場合でも、独立国家としてのNATO残留や、本協定に定められた全ての権利・義務の継承が義務付けられている。
同署名式はニューヨークの国連本部ビルで行われた。米国、デンマーク、グリーンランドはそれぞれ、英語、デンマーク語、グリーンランド語で署名済みの協定書を1部ずつ保管し、同協定は今後、デンマークがグリーンランドとともに発効に必要な議会手続きを完了したことを、米国に通知する外交文書の日付をもって発効する。
(安岡美佳)
(デンマーク、グリーンランド、米国)
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