メルカドリブレ・エクスペリエンス2026が開催、アルゼンチンでEC市場が拡大
(アルゼンチン)
ブエノスアイレス発
2026年09月29日
電子商取引(EC)およびフィンテック大手のメルカドリブレ(Mercado Libre、本社:ウルグアイ)が主催するイベント「メルカドリブレ・エクスペリエンス2026
(Mercado Libre Experience 2026、注)」が9月10日、アルゼンチン・ブエノスアイレス市の大型展示場「ラ・ルラル(La Rural)」で開催された。同社によると来場者数は1日で1万人を超えたという。
会場内には、同社が提供する決済サービスや配送サービスなどを紹介する展示ブースが設けられた。また、物流、決済、広告・マーケティング、システム連携、EC運営支援など、メルカドリブレのエコシステムを構成する40社以上の関連企業がブースを出展した。会場では、メルカドリブレのオンラインプラットフォーム上で商品を販売する起業家や中小企業、オンライン販売事業者、ブランド関係者らが、販売拡大を支援するパートナー企業との意見交換や新たなビジネス・パートナーの開拓を行う様子がみられた。
出展していたアルゼンチンのコンサルティング会社によると、現在メルカドリブレで販売されている日本企業の商品は、主に北米・中南米地域のディストリビューターを通じて供給された商品であるほか、ゲーム機など一部の分野では、メルカドリブレがメーカーと直接取引しているケースもあるという。日本メーカーの自動車やオートバイについても、メルカドリブレ上に商品情報が掲載されている。ただし、ディーラーがメルカドリブレに商品情報とワッツアップ(WhatsApp)連絡先を掲載し、顧客はメルカドリブレを通じて商品を検索した後、ワッツアップでディーラーに直接連絡を取るという形態が一般的だ。
また、各ステージではメルカドリブレの関係者らによる講演が行われた。テーマは、売り上げ拡大戦略、自動化、マーケティング、決済手段、物流、テクノロジー、人工知能(AI)、成功事例の紹介など多岐にわたった。また、コルドバ州における新物流センターの開設や、送料無料の適用対象となる最低購入金額を従来の3万3,000ペソ(約3,300円、1ペソ=約0.10円)から1万5,000ペソへ引き下げる施策なども発表された。これらの取り組みは、アルゼンチンにおけるEC市場のさらなる拡大を後押しするものとみられる。
アルゼンチン電子商取引協会(CACE)の年次調査によると、2025年の電子商取引(EC)売上高は前年比55%増と伸長した。販売数量も同28%増加しており、同年の消費者物価上昇率(31.5%)を考慮しても、EC市場は実質ベースでも大きく拡大している。
なかでも成長が顕著なのが食品分野だ。同イベントで講演したメルカドリブレのスーパー・ヘルス部門ディレクターのフアン・マヌエル・カレテロ氏によると、アルゼンチンのメルカドリブレでは、2026年初来、缶詰、飲料、洗濯用品、スナック菓子、生鮮食品などの消費財カテゴリーの売上高が、プラットフォーム全体の平均を2倍超上回るペースで成長しているという。また、小売総額全体のEC浸透率が19%である中、食品・日用品カテゴリーのEC浸透率は4~5%程度にとどまっていることから、今後の成長余地は大きいとの見方を示した。
イベント会場の様子(ともにジェトロ撮影)
講演会場の様子(ジェトロ撮影)
(注)同イベントはアルゼンチンでは2025年に続く2回目の開催となる。メルカドリブレは同イベントを中南米地域で最も重要なEC関連イベントと位置付けている。日本企業関連では、二輪メーカー1社の展示があった。
(黒澤琴音)
(アルゼンチン)
ビジネス短信 50f6e2b809d8b255





閉じる