インドネシア、2026年3月の貧困率は8.07%、前回調査から0.18ポイント改善、中央統計庁発表

(インドネシア)

ジャカルタ発

2026年09月24日

インドネシア中央統計庁(BPS)は8月5日、2026年3月時点の貧困率が8.07%だったと発表した。前回(2025年9月)の8.25%から0.18ポイント改善し、貧困人口も2,336万人から2,293万人へ43万人減少した。前年同月比でも0.40ポイント改善し、貧困人口は92万人減少した(添付資料図参照)。

貧困ライン(GK、注)は1人当たり月額66万9,235ルピア(約6,023円、1ルピア=約0.009円)となり、前回比4.33%上昇した。貧困ラインを構成する支出のうち、食料分が74.7%を占める。品目別の寄与度は、コメ(都市部20.52%、農村部24.60%)が最も高く、次いでたばこ(同10.83%、10.18%)、鶏卵(同4.69%、3.73%)の順だった。一方、非食料分では、住居費(都市部9.13%、農村部9.17%)、ガソリン(都市部2.97%、農村部2.95%)、電気料金(都市部2.78%、農村部1.63%)の順に寄与度が高かった。

居住地別にみると、都市部の貧困率は6.34%と前回比0.26ポイント改善し、貧困人口も1,118万人から1,083万人へ35万人減少した。一方、農村部の貧困率は10.67%と前回比0.05ポイントの低下にとどまり、貧困人口も1,218万人から1,210万人と微減にとどまった。

地域別にみると、貧困率が最も低かったのはカリマンタンの4.94%で、次いでジャワ(7.60%)、スマトラ(7.90%)だった。一方、最も高かったのはマルク・パプアの18.06%で、バリ・ヌサトゥンガラ(11.24%)、スラウェシ(8.52%)が続いた。なお、ジャワは貧困率こそ他地域と比較すると低いものの、貧困人口は1,202万人と全国の貧困人口(2,293万人)の半数超を占めており、依然としてインドネシア最大の貧困人口集中地域となっている。

一方、有識者からは統計について疑問を呈する見方もある。パラマディナ大学の経済学者ウィジャヤント・サミリン氏は、貧困ラインが1人当たり月額66万9,235ルピアと比較的低く設定されているため、現金給付などによるわずかな所得増加でも、統計上は貧困層から脱したとみなされる可能性があると指摘した。また、貧困ラインをわずかに上回る「貧困脆弱(ぜいじゃく)層(rentan miskin)」が約7,000万人に達すると推計しており、政府負担の国民健康保険(JKN)の保険料補助受給者(PBI)が9,000万人を超えていることも、その実態を示していると主張した。そのため、同氏は今回の貧困率低下は一時的な現象に過ぎず、国民の経済状況の基礎的な改善を十分に反映したものではないとの見方を示した(8月6日付「コンパス」)。

(注)「貧困ライン(GK)」は、食料・非食料の基礎的ニーズを満たすために必要な1人当たり月額の最低支出額。BPSは、所得ではなく1人当たり月間支出額に基づいて貧困層を判定し、同支出額がGK未満の層を貧困層としている。

(山田研司)

(インドネシア)

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