ブラジル中銀、5会合連続の利下げで政策金利13.75%に
(ブラジル)
サンパウロ発
2026年09月25日
ブラジル中央銀行は9月16日、金融政策委員会(Copom)を開催し、政策金利(Selic)を14%から0.25ポイント引き下げ、13.75%とすることを全会一致で決定した。利下げは5会合連続。市場予想どおりの結果となった。
Copomは声明で、外部環境について「中東における武力衝突をめぐる不透明感が残り、一部先進国の金融政策動向が不確実である。こうした状況は、資産・商品価格の変動が高まる環境にある新興国に慎重さを求める」と前回会合と同様の認識を示した。
国内経済については、「経済活動は引き続き底堅さを維持しているものの、緩やかな減速傾向がみられ、特に景気循環に敏感な産業で顕著となっている」と述べた。また、労働市場は逼迫した状態が続いているとの見方を示した。さらに、「直近の指標で総合インフレ率および基調的指標(注1)の平均値は目標の許容範囲の上限をわずかに下回る水準まで低下したものの、依然として目標値を上回っている」と指摘した。
なお、中銀が9月21日に公表した週次レポート「フォーカス」(注2)によると、2026年の拡大消費者物価指数(IPCA、注3)上昇率の市場予測は4.92%で、中銀が定めるインフレ目標範囲(1.5~4.5%)の上限を上回っている。なお、2026年末時点のSelicの市場予測は13.5%と、前週の13.75%から低下した。
ブラジル全国工業連盟(CNI)は9月16日付ウェブサイトで、「利下げ幅は限定的であり、企業や家計の財務状況の改善にはつながっていない。Selic金利の引き下げは妥当だが、国内市場では依然として借り入れコストが高いままだ」との見解を示した。
一方、サンパウロ州商業連盟(FecomercioSP)は9月18日付プレスリリースで、「マクロ経済環境は依然としてSelic金利の一段の引き下げを加速できる状況にはない。金利低下を持続的に実現するには、政府が財政均衡への取り組みを一段と強化する必要がある」との見方を示した。
(注1)基調インフレ指標は、価格変動の大きい品目の影響を調整し、中長期的な物価動向を把握するための指標。
(注2)フォーカスは、中銀が国内100以上の金融機関を対象に行ったアンケートを集計し、予測などをまとめたもの。毎週金曜日までに集計を行って中央値を算出し、翌週の月曜日に公表する。
(注3)ブラジルの代表的な物価指数。
(エルナニ・オダ)
(ブラジル)
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