ベトナム大手コーヒーショップチェーン、創業者が経営権を取得

(ベトナム、フィリピン)

ホーチミン発

2026年09月29日

フィリピンの外食大手ジョリビー・フーズ・コーポレーション(JFC)は9月23日、同社が保有していたベトナム大手コーヒーショップチェーン「ハイランズ・コーヒー (Highlands Coffee)」の株式11%について、同ブランド創業者のデビッド・タイ氏が経営するベト・タイ・インターナショナル(VTI)に譲渡したと発表した。これにより、VTIの保有比率が51%となり、タイ氏は経営権を取り戻した。JFCは2012年にハイランズ・コーヒーへの出資を開始し、その後、支配株主となっていた。

今回の売却についてJFCは、事業を育成・拡大した後、ブランドが成熟した段階で、所有権の最適化を図る同社のビジネス戦略に沿ったものだと説明している。同社は、ハイランズ・コーヒーの株式を取得した2012年には56店舗だった店舗数を2025年末時点で985店舗(ベトナムに947店舗、フィリピンに38店舗)まで拡大させ、2026年には1,000店舗を達成した。JFCは、今後の成長を見据え、ベトナム発ブランドとして、ベトナム側による経営・所有を強化することが最適と判断した。経営権の移譲後も同社は、同ブランドの成長を期待し引き続き株式の49%を保有する。

タイ氏は、今回の株式取得に際し、JFCとの協業を通じてブランド認知度を高めてきたことを踏まえ、今後も継続的な成長を目指すと述べた。

拡大するコーヒー市場

ベトナムでは、コーヒー市場全体の拡大が続いている。2026年3月にシンガポールの調査会社 Momentum Works が公表した「Coffee and Tea Chains in Southeast Asia 2026」によると、ベトナムのコーヒー・ティーチェーンの市場規模は、2025年に約13億ドルに達した。このうち、コーヒーチェーン市場は7億2,500万ドルとなり、前年比27%増となった。

インドの調査会社モルドールインテリジェンスによると、ベトナムのコーヒー市場規模は2026年に5億5,011万ドルに達すると見込まれている。また、コーヒー市場の2026年から2031年までの年平均成長率(CAGR)は6.05%とされ、2031年までに7億3,799万ドルまで拡大すると予測されている。また、ベトナム商工省産業貿易情報センター(VITIC)によると、2025年から2030年までの国内コーヒー消費量は、年平均約6.6%のペースで拡大すると予測されている。

(丹野広大、ティエン・グエン)

(ベトナム、フィリピン)

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